とても近い将来、携帯電話で「話すこと」が、メインサービスではなくなるだろう。音楽、写真、ビデオ機能に、「身分証明書の代用」機能も追加される。
携帯電話はすでに話すためだけではなく、音楽を聴き、写真や動画を撮影し、インターネットをするためにも使用されているが、もう少したつと身分証明書になる予定だ。
ヴァリモ社は、携帯電話での電子署名を開発する企業のひとつだ。そのヴァリモ社のタピオ・ヴァイラフティ社長は、自筆署名に代わり、電子環境の中で文書に署名するために開発された電子署名が、より使いやすい「携帯電話署名」へと移行し始めていると説明している。
ヴァイラフティ社長が経営する会社はフィンランドを本拠地とし、スウェーデン、ドイツ、フランス、トルコでビジネスパートナーと携帯電話署名の開発を行っている。ヴァイラフティ社長は次のように述べている。
「2008年、または2009年は、携帯電話署名の転換期となるでしょう。2010年以降には、携帯電話を身分証明書代わりに使うことが出来るようになるでしょう。携帯電話署名に関するトルコでのビジネスパートナー、トゥルクセル社が必要な技術的インフラを構築しました。他の会社も開発を行っています。トルコは多くのヨーロッパ諸国にとって、見本となっています」
電子署名をするためにはパソコン、そしてパソコンに付属するカードリーダー、適切なソフトが必要となる。しかし携帯電話署名の場合、携帯電話を所有するだけで済む。ヴァイラフティ社長は、携帯電話署名の特殊機能を次のように説明した。
「オンライン世界で使用され、クレジットカードの機能も果たすでしょう。映画や公共交通機関での使用が可能となるでしょう。運転免許証、パスポートのように身分を証明する際にはオンラインで使用されることが出来るでしょう。例えば、道で警察官があなたの身分証明書を求めたとき、警察官が自分のノートパソコンからあなたの携帯電話にショートメッセージを送ります。あなたは携帯電話に送られたメッセージを、暗証番号を入力して返信するのです。このようにして、警察官はあなたが「あなた自身」であるということを確認するのです」
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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:12715 )