トルコ軍、越境攻撃で少なくとも150人のPKKクルド人を殺害
2007年12月26日付 Radikal 紙
参謀本部は、12月16日、22日に北イラクに対し実施した越境攻撃で、隠れ家や避難場所を除いて、150人から175人のPKK(クルド労働者党)メンバーが殺害されたと公表した。また参謀本部は、200以上の標的が爆撃されたことを明らかにした。
参謀本部は、PKK(クルド労働者党)の北イラクにある拠点に対し12月16日、22日に実施した軍事作戦について、最初の結果報告を発表した。その発表によると、北イラクのメティナ、ザップ、アヴァシン、ハルクーク地域の22ヶ所、カンディルの11ヶ所を含む33の標的群のうち、200以上の標的が陸空両方から爆撃された。PKKが使用していた司令施設3ヶ所、通信施設2ヶ所、訓練施設2ヶ所、後方支援施設9ヶ所、そして隠れ家182ヶ所、対空砲火所10ヶ所(戦闘員も含む)、軍備品庫14ヶ所が破壊された。空からの攻撃で倒壊した隠れ家にいた者を除く150~175人のテロリストが殺害された。
参謀本部事務総局は25日(昨日)、世論が注目しているPKKに対する越境攻撃の結果について文書による回答を公表した。
参謀本部は、攻撃の際に倒した標的に関して、映像を世論にも公開にし、共有した。
■「越境攻撃は継続」
トルコ国軍は、2007年16日、22日にイラク北部とカンディル山地域にあるPKKの拠点、隠れ家に対する攻撃の被害状況と死亡者数の確定について、検討作業を継続していることを明らかにし、次のように述べた。
「トルコ国軍は、自らに与えられた権限の範囲内で攻撃を断固として継続します」
この発表では、先週、実施された2回の越境攻撃の結果について、次のような情報が公開された。
■詳細な分析で確定
2007年12月16日に行われた軍事作戦の際に攻撃されたイラク北部のメティナ、ザップ、アヴァシン、ハルクーク地域の22ヶ所、カンディル山地域の11ヶ所は、それぞれの中に多数の標的を有している。これら計33ヶ所の標的群(200以上の標的を内包する)は、テロリストのみが使用する施設群から構成されており、詳細にわたる分析作業の結果、特定され、何度も間違いないことが確認された。これらの標的は、我が軍の戦闘機、そして陸上では兵器を装備した援護射撃用機材によって、爆撃された。
■全ての標的に命中
最新の標的確定・砲撃制御システムを使った空からの攻撃では、狙われた標的は全て命中した。
■軍備品庫が爆撃
この攻撃の中で、PKKテロ組織によって使用されていた司令施設3ヶ所、通信施設2ヶ所、訓練施設2ヶ所、後方支援施設9ヶ所、そして隠れ家182ヶ所、対空砲火所10ヶ所、軍備品庫14ヶ所が倒壊した。この施設にあった多数の武器、軍備品、機材は完全に使用不可の状態にされた。
■最初の発表での内訳
行方不明のテロリストについての捜索は継続中であると同時に、最初の発表によると、屋外または避難用施設ではない建物にいた150~175人のテロリストが殺害されたことが分かった。この数字に、空からの作戦行動により倒壊した隠れ家や洞窟にいて死亡したテロリストの数は含まれていない。
■負傷者は病院で
さらに負傷した多数のテロリストが、イラク北部のアルビル、ラニヤ、カラディザ、チョマンにある病院に搬送されたことが確認された。
■対空砲火所、爆撃される
2007年12月22日、我が軍の戦闘機と援護射撃用機材による軍事作戦では、ザップ地域にあるPKKテロ組織の隠れ家と対空砲火所が爆撃された。
■戦闘機から撮影された写真が全容を示す
軍事作戦に参加した戦闘機から撮影され、マスコミに配られた画像には、標的がどれだけ慎重に選ばれ、そして非常に正確に爆撃されたことが一目瞭然だ。航空写真では、爆撃前と爆撃後の標的が示され、標的が空爆から受けた影響を分析することができる。
■バルザーニ代表に回答
参謀本部の発表の最後には、「軍事行動により一般市民が被害を受けた。強く非難する」と述べた北イラクのクルド地域政府メスード・バルザーニ代表へ回答した。
「加えて、2007年12月24日、イラク北部の地域政府と中央政府を代表して実施された記者会見で、ひとりの関係者が発言した『空からの軍事作戦で多くの一般市民が死亡した』という声明は、全くもって事実に反している。人類共通の敵であるテロリストを鼓舞するようなこの種の根拠のない主張は、主張した本人に害を及ぼすことは明らかだ」
現地の新聞はこちら
( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:12749 )