エジプト、 米下院が来年度の対エジプト支援計画に織り込んだ条件をあらためて拒否
2007年12月20日付 Al-Ahram 紙
■ エジプトは2008年度の米支援計画に織り込まれた条件を全面拒否
2007年12月20日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
エジプトは、アメリカ下院が提出した2008年度対外財政支援法案の新たな文案に含まれている条件を拒否する意向を明らかにした。駐米エジプト大使であるナビール・ファフミー氏は、エジプトは大国からのものであれ、小国からのものであれ、国内問題に対するいかなる干渉も拒絶するとの声明を発表した。
続けてファフミー大使は、「以前の下院の文案と比べれば、今回の表現は緩和されているものの、それでも許容できない」と語った。以前の文案ではアメリカの対エジプト軍事支援、2億ドルを保留すると記されていたために、コンドリーザ・ライス国務長官が、司法の独立に関する諸改革、警察署を訪れる市民に対する警察官の対応の改善、ガザ地区との国境管理、特にガザ地区内への武器密輸の停止などの措置をエジプトが講じてきたと議会に報告していた。
またファフミー大使は、過去数ヶ月間にわたってワシントンでエジプト大使館とエジプト外務省とが活発に動いた結果、条件の内容を緩和し、法案に重要な修正を組み込むことに成功したと明らかにした。保留される支援金の額は2億ドルから1億ドルに削減され、軍事支援の保留に限定されていたものを、軍事・経済いずれの支援の保留でもよいことになった。さらにコンドリーザ・ライス国務長官に、長官自身が米の国家安全保障に資すると判断した場合には、この部分の条項の執行を無効にできる特別権限が与えられた。これはもともとの法案には含まれていなかったものである。法案にはまだ上院を通過して最終承認を受ける必要があり、さらに大統領の承認を得る前に、上院・下院の合同部会で対外援助計画の文案と最終的な数字の統一が図られねばならない。
ナビール・ファフミー大使は、「法案が再考され、最終的な文案に至ったことは、支援の削減が二国間関係に与える悪影響への認識が、多くの議員たちの間で増しつつある事態を反映している」と付け加えた。
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( 翻訳者:梶田知子 )
( 記事ID:12757 )