バスラの治安権限が委譲された一方で、アル=カーイダとスンナ派部族の衝突で多数の死者
2007年12月17日付 Al-Ahram 紙
■ イギリス軍、イラク側にバスラの治安権限を移譲
■ アル=カーイダとスンナ派部族が衝突、39人が死亡
2007年12月17日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【バグダード:ムハンマド・アル=アンワル、アンカラ:ウサーマ・アブドゥルアズィーズ】
昨日、バスラ県の治安権限が正式にイギリス軍からイラク政府へ移譲された。これにより、イギリスによる4年に及ぶイラク南部の支配に終止符が打たれることになる。バスラ空港内の英軍基地で権限移譲の式典が行われ、その際、イラクのヌーリー・アル=マーリキー首相は、バスラの治安問題の移譲というステップは、テロに対するイラク人の勝利とイラク軍の訓練能力の向上を証明するものだと強調した。他方でイラク警察によると、バアクーバ北部の二つの村をアル=カーイダ機構が襲撃し、アル=カーイダの構成員22人とスンナ派市民17人が死亡したという。
警察幹部によると、スンナ派のジャナーバート部族が暮らすナーイ村とサフィード村の住民らは、彼らを襲ったアル=カーイダの構成員に抵抗したが、戦闘によって3人の女性を含む村民17人が死亡、アル=カーイダ側も指揮官2人を含む22人の死者を出した。指揮官のうちの1人はカスィール・カディールという名の人物である。
また、イラク北部ではトルコによるクルド人に対する新たな空爆が行われ、クルディスタン労働者党(PKK)の拠点のひとつが破壊された。トルコ政府によると、アメリカ政府が空爆のためにイラク領空に入ることを許可したという。
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( 翻訳者:千鳥伊久美 )
( 記事ID:12761 )