エヴレン第七代大統領:ディンク氏暗殺はこの少年の犯行であるはずがない
2007年01月23日付 Milliyet 紙
第七代大統領ケナン・エヴレンは、アルメニア系の新聞記者フラント・ディンク氏殺害の背後には、ある組織が関わっている可能性があることを明らかにしながら、「この殺人は一人の少年、またはそばにいた友人らの犯行ではない、トラブゾンにとぐろを巻いている輩たちがいる。17歳の少年は、特別に選ばれ、教育を施された」と述べた。
ケナン・エヴレン氏は、マルマリス県のアルムットアラン区ベヤズ・エヴ通りにある住居で、DHA特派員の質問に答え、オギュン・サマストの犯行によって殺害が実行されたことを解説した。この殺人の背後には、ある組織の存在があることを前もって指摘し、次のように述べた。
■選ばれた、教育を施された
「この背景には必ずある組織の存在がある。17歳の少年は特別に選ばれ、そして教育を施された。少年が選ばれた理由は、刑期が大人よりも短くてすむからだ。18歳以上だと終身刑に服すことになる。しかし、現在は、模範囚であるとみなされれば、さらに刑期は短縮され釈放される。トラブゾンでは、以前にも、またしても幼い少年を使ってギリシャ正教主教を銃殺している。つまり、トラブゾンではこのようにある組織がとぐろを巻いている。この組織は、幼い少年に教育を施し、洗脳し、この手の事件を実現化させているのである。少年たちをだまして、彼らを愛国主義者や英雄として掲げる。新聞でも書いてあった。逮捕されたときには、トルコの国旗を掲げながら『任務を遂行した』という。要するに、誰かが任務を与えているのだ。しかし、これは、あの少年らの犯行ではない。このことをよく調査する必要がある。背後にはさらに巨大な影が潜んでいる。」 エヴレン氏は、黒海地方の人は非常に短気であり、戦闘的な気質を持っていることを強調する。「この伝統芸能にもはっきりと現れている。そのためトラブゾンから(少年を)選出したのだ。非常に悲しい事件であるが、世界はこのことを知らない。ヨーロッパ、アメリカはまたしても私たちのことを中傷するだろう。彼らもこの機会を待っている。この攻撃が、EU加盟会議に影響するとは思わないが、アルメニア人虐殺と関連があることは確かだ。まず、早急にすべきことは、その地域の少年らに罪を犯させる組織を見つけることである」とコメントした。
エヴレン氏は、インターネット・カフェがさらに厳格な監視下に置かれることが必要であることも主張する。「パソコンとインターネットは本来有益なものである。しかし、残念ながら悪い目的で使用されている。若者たちはこれらを見て、これらを参照しながら道徳を破壊している。100パーセント有益なものなどこの世に存在しない。物事には表(有益)と裏(有害)がある。したがって、インターネットも同様である。大変利益があるが、欠点もある」と述べた。
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( 翻訳者:稲葉毅 )
( 記事ID:4430 )