トルコ中央銀行総裁:金利は現状維持、7月以降はインフレ率下落と予想
2007年01月23日付 Zaman 紙

トルコ中央銀行は、2007年の下半期以降、インフレ率が大いに下落する、と予測している。同中央銀行の楽観的観測では原油を始め、多くの商品価格の値下がりが影響する、と明らかにしている。

中央銀行は2007年末のインフレ率は平均5.1%であるという観測を発表した。また、2008年のインフレ率の観測は同様に、平均3.4%と公表された。昨今の最低賃金の上昇や公務員、退職者に対する賃金・年金の増額は、インフレへの圧力を増大させるだろうという。

専門家たちは、このメッセージにより、中央銀行が選挙前には更なる金利引下げは行わないとほのめかしたとし、「インフレ率を10%から4%へと下げようとする中、公共サービス分野における賃金・年金増額はインフレへの重大な危険要素である。中央銀行は、賃金・年金増額がインフレ目標を困難とするという考えを有している。このために、金利を現状のまま維持すると発表した」という解釈した。

インフレ率が2006年末に5%という目標を超えることを受け中央銀行は、アリ・ババジャン国務大臣に対して、ドゥルムシュ・ユルマズ総裁、エルデム・バシュチュ副総裁の署名がなされた書簡を送った。国際通貨基金(IMF)へも送られる予定の同書簡では、インフレ率が年次目標の2倍となった諸原因は、「市場における乱高下が起こった5月以前と5月以降」というように、2つの期間に区別して検討された。同書簡では、5月以降の期間、国際分野での発展が(好)影響したとし、「新トルコリラは、8月以降に回復傾向を見せたが、外国為替相場での5月以前の水準と比べて重大な価値低落が問題である。2006年のインフレ率に対する、5,6月の為替相場変動による累積的影響は、3.5ポイントにも達したのである」という記述が見られた。

書簡では、自動車、住宅部門で注目に値する価格低下が起こったと指摘する一方、インフレ率低下が、2007年の第二、第三四半期に顕著になるだろう、と推測された。また、昨年の供給ショックによる、基本的な影響の強さは(2007年には)見られなくなるだろうと強調された。中央銀行は、「食料価格の以前の水準への持ち直しや、2006年に起こった為替相場ショックによる価格への影響低下といった要素は、とりわけ2007年の第二四半期以降、年次インフレ率における重大な低下の原因となるだろう」という評価を行い、必要とあらば、インフレ目標に関して金融政策委員会が会議を開催するほか、(中央銀行も)金利を急いで引き上げる可能性がある、と発表した。

■利率は21%以下へ

一方、証券市場における指標金利は、国外での好調が続くことで、昨年の11月10日以降最低値を記録しながらも、22日には20.71%となった。米ドルも1,4020ドルへと後退する一方で、株式取引所は2.60%のプレミアムによって、41,247ポイントで同日の取引を終えた。ある銀行員たちは、総じて拡大している市場へ新規資金の流入が影響を及ぼしつつある、とみている。

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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:4434 )