2007年1月23日付イラン紙
【政治部】イランのマヌーチェフル・モッタキー外相はシリアのワリード・ムアッリム外相との共同記者会見で、IAEA査察官38人のイラン入国を拒否するイランの措置についての質問に、「IAEA加盟国がIAEAに対して行う協力についての遵守規則では、特定の査察官の入国に反対する権利が査察受入国に正式に認められている」と答えた。
外相はその上で、「ある国が特定の査察官の受け入れに反対することもありうるのであり、このような措置は合法で、IAEAの規定の枠内である」と加えた。
モッタキー氏はまた、「我々の核開発に関わるすべての活動は、体制全体が決定した政策であり、核技術を享受する権利をまっとうしようとする我々の努力を示している」と語った。また、イランが入国を拒否した査察官らの国籍について他の記者から質問を受けると、モッタキー外相は「イスラーム共和国がイラン入国に反対した査察官の国籍については、外務省スポークスマンが来週発表する予定だ」とだけ答えた。
外相は、安全保障理事会の対イラン制裁拡大についてライス米国務長官が発言したことに触れ、「安全保障理事会の理事国が正しい決断をすることを望む」とし、「我々は安保理理事国14カ国に宛てた書簡の中で、理事国に対する我が方の立場を明確に示すと共に、〔先の決議に対する〕大いなる不満と抗議の意志を表明した」と述べた。
同外相は遠心分離機の設置について、「核の平和的活動へ向けて、3000基の遠心分離機の製造が進められており、これはIAEAにも通告済みだ。ただし、〔実際にウラン濃縮施設に設置される遠心分離器の?〕数量に関しては、適切な時期に関係当局者より国民に発表があるだろう」と述べた。
▼ モッタキー外相、イラク周辺国会議の開催を提案
外相はまた、イラク情勢を検討するためのイラク周辺国会議をバグダードで開催することを自身が提案し、それをシリア外相が支持したことを、明らかにした。
モッタキー外相は、イラン人外交官の人質解放問題について、イラク政府が現在フォローしているところだとし、「ブッシュ米大統領は、平和のために自らの政策を変更し正しい方策を採用することなく、新たなアプローチを取ることを宣言しているが、それはこれまで使い古されてきたものにすぎない。我々は、いかなる人であれ、イラクの人々であれ、さらには外国人兵士であれ、イラクで人が殺されていることを遺憾に思う。これはホワイトハウスの誤った政策によるものであると、われわれは考えている」と続けた。
〔後略〕
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参考記事(シリア・イラン外相会談 アメリカの新イラク政策を批判)
( 翻訳者:真塩和也 )
( 記事ID:4454 )