マイクロバスがナイル川渡航のフェリーから落下、上エジプトで繰り返される惨事
2007年12月23日付 Al-Ahram 紙

■ エル=ミニヤのナイル川でイードの度に繰り返される惨事
■ デール・マワースでフェリーから落下した乗客16人が川で溺れる
■ 老朽化したフェリー普及の原因はナイル川に架かる橋の不足

2007年12月23日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【エル=ミニヤ:ハッガーグ・アル=フサイニー】

怠慢と整備不良が原因で、今年のイード・アル=アドハー(犠牲祭)でも、エル=ミニヤの住民複数がナイルの川底に投げ出されるという例年通りの事故が繰り返された。

子ども9人を含む乗客16人を乗せたマイクロバスが、東岸から西岸のデール・マワースの港へ向かう途中のフェリーの甲板から落下した。乗客はエル=ミニヤの親戚のもとでイードの休日を過ごした後、カイロへ戻るところだった。

幸運なことに、犠牲者の親族11名は同じフェリー上の別の車に乗っていて無事だった。また、マイクロバスの運転手を含む4人は、落下前に車を降りていて命拾いした。これまでにマイクロバスと11の遺体の引き揚げが完了したが、救助隊は残る5人の遺体の捜索を続けている。

今年のイード・アル=フィトル(断食明けの祭)でも、アブー・クルカースの港で足場が沈み、13人の住民が亡くなるという同様の事故が発生している。住民たちは「フェリーの老朽化とナイル川に架かる橋の不足のために、同様の悲劇はこれからも続くだろう」と怒りの声を上げる。上エジプトの各県には、ケナを除き、主都に一本ずつしか橋がない。ケナ県だけはナイル川沿いに260キロも細長く伸びているため、橋が4つある。

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( 翻訳者:平川大地 )
( 記事ID:12816 )