カスタモヌのイネボル郡で1995年に着工、2006年に竣工し、開学した水産学部は、「水不足」という理由で閉鎖された。イネボルから5kmのエルケカルパ村に当時の首相、タンス・チルレルによって着工式が行われた。この水産学部の建設には約10年の間、1本の釘も打たれず、手が付けられていなかった。何年もの間、失望していたイネボルの人々は、ガーズィー大学の学長にイネボル出身のカドゥリ・ヤマチ教授が任命されたことで期待をよせた。ヤマチ教授は大学の予算からの支出で、工事を2 年で完了させた。この間に新設されたカスタモヌ大学の初代学長にも任命されたヤマチ教授は、アタテュルクのイネボル来訪記念日である2006年8 月25日に壮大なセレモニーで水産学部の開学式典を行い、学部長1人と教員3人を任命した。
■開学式典が無駄に
しかし高等教育機構は、2006-2007年度の開学許可を与えなかった。高等教育機構は新年度に向けて、学生の定員を60名から30名に減らし、その後さらに15人にまで減らした。同大の学術教育の開始が期待される中、カスタモヌ大学学長に任命されたバフリ・ギョクチェバイ教授は、学部の閉鎖を決定した。ギョクチェバイ教授は、「だいたい建物に水がないのです。水がない水産学部があるでしょうか。それに村に学部など必要でしょうか?」と述べた。
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( 翻訳者:新井 慧 )
( 記事ID:12825 )