ギュル、ブッシュ大統領と信頼確認:「PKKは共通の敵」
2008年01月09日付 Radikal 紙
ブッシュ大統領:トルコおよび米国の同盟国は、共通の敵であるPKKに対しても行動を共にする。
2003年3月のイラク占領以降崩れていた関係がここ2ヶ月半で修復される中で、8日(昨日)、アブドゥッラー・ギュル大統領は、ホワイトハウスで米国大統領ジョージ・W・ブッシュのゲストとなった。11月5日に「アルメニア人ジェノサイド」法案が米国議会で棚上げされた一方で、タイイプ・エルドアン首相がホワイトハウスでブッシュ大統領と会談し、PKKとの闘いにおける機密情報の共有の約束を取りつけた。これに続きギュル大統領の交渉議題には、PKKとの闘いでの協力関係強化があった。8日(昨日)、まず宿泊先であるウィラード・インターコンチネンタル・ホテルでライス国務長官を朝食に招いたギュル大統領は、その後、ホワイトハウスでディック・チェイニー副大統領と25分間、ブッシュ大統領と40分間会談した。ギュル大統領は、共同記者会見後、ブッシュ大統領主催の昼食会に参加した。 ブッシュ大統領はギュル大統領を見送った後、中東諸国訪問に出発した。
■EU加盟を支持
協力関係についての信頼を再確認した会談の後、暖かい天候の下、庭園で行われた共同記者会見でブッシュ大統領は、こう述べた。
「米国トルコ関係は非常に重要です。この関係をより強化するために努力しています。トルコは、米国の戦略的パートナーです。共通の敵に対し、共通の戦略的目標を掲げて闘っています。この共通の敵というのはPKK(クルド労働者党)です。トルコ、イラク、米国、そして平和の下で生活したいと願っている全ての人々にとって共通の敵です。米国はこの問題に対し、トルコと行動を共にしています」
「平和のために、協働する準備は出来ています。ヨーロッパもこれから大きな利益を得ることでしょう。はじめから私は、トルコがEU加盟国となることを支持しています。トルコは全世界の国々に対し、民主主義と、偉大なるイスラーム、両者を有するすばらしい成功例であり、ヨーロッパとイスラーム世界の橋渡し役なのです。これらは平和的観点からも、またエネルギー問題の観点からも我々に利益をもたらします」
こう述べたブッシュ大統領は、ギュル大統領とエネルギー資源の安全保障と中東諸国訪問について話し合ったことを明らかにした。
■2人の友人が1つの部屋で…
二国間協議によって解決されるか否かについてのギュル大統領の心配を、ブッシュ大統領は自分が思っていたことギュル大統領が代わりに言ってくれたと述べ、「2人の友人が1つの部屋に入ったら、こうやって話し合うのは当然です」と語った。そしてギュル大統領が大臣であったときに、大統領執務室でよく見かけたとも述べた。
ギュル大統領も以下のように話した。
「トルコと米国は非常に古くからの同盟国です。両国の同盟関係はますます強まっています。共通の展望や共同作業が存在します。
諸外国に対してのみではなく、地域的なレベルでの効果的な関係は、地域およびグローバルな平和に大きく貢献しています。この関係は、将来的にも平和、繁栄、安定の拡大のために継続していきます。
今日さらに共通の敵PKKに対する協力関係に感じた満足感、そしてこれの継続の重要性をとりあげました。ご自身が大変意欲的に取り組んでこられたエネルギー問題と中東和平について、大統領がおっしゃったように、結果が出ることを私も強く望んでいますし、これらの問題に関して密に連絡を取り合って取り組んでいます。イラク、バルカン半島、そしてその他の問題については昼食会で話し合います」
会談前にホワイトハウスの大統領報道官、ダナ・ペリーノ氏は、「米国大統領はギュル大統領に対して、今、クルド地域の住民、そしてジャラール・タラバーニー大統領、ヌーリー・マリキ首相を含むイラクとともに、長期的な政治的解決に向けて取り組める状態にある、と話す予定です」と述べた。同大統領報道官は、「つまり、目標のうちのひとつは、長期的な解決を実現することです。この問題は非常に長い間続いていますので、そろそろ終止符を打つ時が来ました」と加えた。
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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:12839 )