雪に埋もれた車の中に閉じこめれらた人々を救急隊が救助している様子(ザンジャーン=ガズヴィーン街道で)/写真:ファールス通信
【社会部】1386年〔2007/8年〕の冬初めての大雪ショックから立ち直る間もなく、今後もさらに降雪は続くとの予報を気象庁は発表した。一昨日、そして昨日と〔降雪による二日連続の〕休日を過ごした市民らは、今週末〔=木・金曜日〕の休みも雪と寒さ、恐らくは極寒の中で過ごすことになるだろう。
気象庁によると、再び寒波が国を襲い、雪や雨が降り続くとのことである。
気象庁の発表では、寒波は今後数日間、全国の多くの地域を覆うことが予想され、依然として警戒が必要だとのことである。寒波を甘く見てはならず、可能な限り家の中にとどまり、他都市への旅行は絶対に控えるべきだろう。
いまだ全国的に休日が続く
テヘランをはじめとする多くの州では、寒さや降雪が続いており、今日だけでなく恐らくは明日も、全国的に休みとなることが予想される。
テヘラン州の学校や官公庁、大学は今日休みとなっており、その他の州に関しても、天候の状況に鑑みて公共の施設を休みとするかどうかは、各州の知事の決定に委ねられている。
交通事故で15名が、寒さで5名が死亡
「デイ月16・17日〔1月6・7日〕の二日間で12件の交通死亡事故が発生、15名の同胞が事故直後に命を落とし、112名が負傷した」。交通警察交通問題担当次官のアルボルズィー大佐はジャーメ・ジャム紙記者とのインタビューの中で、こう述べた。
同大佐はさらに、「もっとも多くの死亡事故が起きたのは〔イラン西部の〕イーラーム=エスラーマーバード間の幹線道路で、もっとも多くの負傷事故が起きたのは、〔イラン北部の〕ゴレスターン州や〔中部の〕エスファハーン州であった」とした。
また、緊急救命センターによれば、寒さが原因で5名の市民が命を落としたという。
アルボルズィー大佐は全国の多くの地域で大気の状態が今後も改善する見込みはないとして、緊急ではない旅行は控えるよう、またどうしても必要な場合は車の装備を万全にし、食料や衣類をきちんと用意してから旅行に出かけ、交通警察の警察官からの注意に耳を傾け、運転に十分注意するよう市民に呼びかけた。
〔中略〕
ガスの節約に協力を
全国各地から届いた報道によると、イランの多くの地域を襲っている厳しい寒波と降雪と並行して、ガスの供給停止が依然として一部の地域を脅かしており、関係者らは市民に対して、ガスの節約を呼びかけている。
ガスの供給不足からナーンの高騰まで
〔イラン北部の〕マーザンダラーン州知事は州の市民に対して、全州的にガスが極度に不足しており、これまで以上に節約をするよう呼びかけた。
〔マーザンダラーン州都の〕サーリーからファールス通信が伝えたところによると、アブーターレブ・シャフガト知事は州庁舎で開かれたマーザンダラーン州災害対策本部の会議で、「マーザンダラーン州各地の一部のナーン屋はガスが確保されているにもかかわらず、不適切にも店を閉めている」とも述べた。同知事はまた、全国でガスの供給がストップしている根本的な原因として、イラン北部諸州へのトルクメニスタンからのガスの供給が停止していることを挙げ、「国のほぼすべての州で、現在この問題に直面している」と指摘した。
マーザンダラーン州知事はまた、今のところ節約以外に対策はないと指摘し、さらに「ここ数日、マーザンダラーン州の商業局による監督がきちんと行われていないために、一部の商業関係者らは〔通常の〕数倍という法外な値段を市民にふっかけている」とも述べた。
州知事はガスの不足問題は全国的なものだと強調した上で、「液化ガスやその他の代替燃料の輸送など、燃料供給問題での対策が必要だ」と語った。
他方、ベフザード・プールモハンマド氏は電化製品の流通・販売に関してマーザンダラーン商業局による監督が行われていないことを批判し、「商業局による監督が行われていないために、便乗主義者たちが状況を悪用している」と指摘している。ナーンについても同氏は次のように指摘している。「ナーンも通常ではあり得ない価格で売られており、人々を困難に陥れている。この問題の解決には、きちんとした行政が必要だ」。
イラン北部の市民、家屋の倒壊に直面
大雪と厳しい寒波が、イラン北部の心温かな同胞を襲っている。ギーラーンの家屋の屋根に積もった雪は、昨日正午までに一平方メートルあたり85キロに達しており、計算ではこの数字が約100キロになれば、家屋や店舗の屋根が落ちてしまう可能性がある。
現在天気予報図によると、北部地域の降雪は今後も続き、金曜日から来週の初め〔土曜日〜〕にかけてさらに激しくなることも予想されている。祖国イランの北部に対して、何らかの対策を練る必要があるのだが‥‥。
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:12848 )