与党主催「アレヴィー信徒との夕食会」、アレヴィー諸団体の対立へ
2008年01月13日付 Milliyet 紙
公正発展党(AKP)の主催した夕食会に参加したアレヴィー信徒は、夕食会を「共和国の歴史において始めて我々に光がかざされた」と評価した。参加しなかったアレヴィー信徒たちはというと、「見せつけのための夕食会は失敗だった」との評価だった。
AKPの主催した(ヒジュラ暦の)ムハッレム月断食後の夕食会が、アレヴィー信徒の間で論争を引き起こすこととなった。夕食会に参加したいくつかの組織の評価は以下のようである:
・ アブダル・ムサ文化研究・保護協会、アリ・トレン会長:共和国の歴史において初めて実現されたことである。首相の言葉は、アレヴィー信徒と国の間における問題の解決に向けたよいメッセージとなった。政治家としての立場を明確に表して、アレヴィー信徒に向けた国家の近しい態度を示された。イマーム・フサインにふさわしい夕食会となった。
・ ジェムエヴィ連合、ヴェリ・ギュレル会長:親密な雰囲気だった。哀歌と祈り、大臣たちが泣いたことなどが感動的だった。首相の話しぶりも親しげであった。
・ ジェム財団創設者にしてベクタシの長老、クルトゥジェベ・ノヤン:誰も夕食会に参加したからといって私を非難することはできない。参加者の多少を協会の数で判断しないで欲しい。5人の弟子も擁しない長老もいれば、1万人を背負っている長老もいる。それほど多くの種類の協会があるのだから。
・親友協会、ハイダル・サルマン:とても素晴らしかった。我々に光をかざした。
■ 「参加した団体は偽のアレヴィー協会だ」
夕食会に参加しなかった組織は、反感を以下のように述べた:
・ ジェム財団、イッゼッティン・ドアン会長:首相がこの夕食会を特に支援したのであれば、これは失敗といえる。アレヴィー信徒は一部権利を享受できないでいる。現政権は、これを解決する力をもっており、そうすれば我々も喜んで参加する。しかし、慰撫のための夕食会ならば、首相はこんなに親しげに振る舞わない。夕食会に参加した者たちは、現政権と何らかの関係があるものか、関係が推測される者たちだった。
・ピール・スルタン・アブダル文化協会、キャーズム・ゲンチ会長:この夕食会は、アレヴィーの食卓ではなく、受け入れがたい人物が招待した食卓だった。「参加しないように」と我々は言った。参加したアレヴィー団体は、夕食会が催されるというニュースの後に創設された、歴史のない薄っぺらな協会や組織である。首相は、1度もアレヴィーという言葉を口にしなかった。いかなる融和があったのか。完全に見せつけるためだけの夕食会であり、失敗に終わった。
・フブイェルワクフ、アリ・ケナンオール会長:エルドアン首相は、アレヴィー信徒にとってはいわく付きの人物だ。イスタンブル広域市長時代にカラジャアフメト・ジェムエヴィ(集会所)を閉じようとした。アレヴィー信徒はほんの少しの金で過去を忘れたりはしない。皆自らの立場を心得るべきだ。
・「12月10日の行動(*最初の集会日と世界人権宣言の日付にちなむ)」を代表してブルハン・シェナタラル教授:夕食会は効果がなく、失敗に終わったという。目的を達成できなかったようだ。
■ 「我々はみんなアレヴィー教徒だった」
夕食会に参加したAKP党員サーリフ・カプスズは「初めてこのような夕食会に参加した。首相による一致・協調への主張は納得できるものだった。私も断食していた」と話した。AKP党員ヤフヤ・アクマンは「我々はみんなあの夜アレヴィー信徒だった」と話した。夕食会を企画したAKP党員のレハ・チャムルオールも「この夕食会は始まりに過ぎない。まだこれからも継続する。目的は達成された」と述べた。
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( 翻訳者:田林玲 )
( 記事ID:12871 )