ドイツのコーヒーメーカー・ダルマイヤーが、トルコでの投資を急激に拡大した。来店者たちにグランドピアノの生演奏を披露している同チェーンは、ディヤルバクルでは最初の外資系コーヒーチェーン店となる。

世界で最も古いコーヒーメーカーのひとつであるドイツ・ダルマイヤー社が、トルコでの大型投資の準備を進めている。同社は、トルコで今年開店する26の支店に加え、1台1万ユーロのコーヒー販売機を合計2000台、様々な都市に設置する予定である。さらに5年以内にトルコにおけるダルマイヤー社の支店数を100店舗にし、販売機の数も9600台に伸ばすとしている。またダルマイヤー社は全店舗でグランドピアノの生演奏をBGMにしており、5年以内には正規社員(身分)を含む100人のピアニストを雇って数多くの音楽家に雇用の機会を与えるだろう。

■ 社長はコチ・グループから転身

ダルマイヤー社は、昨年コチ・グループから転身した経営者であるアクン・ギョンギョル氏を現地総支配人に任命し、2008年をトルコへの投資の年にすると宣言した。ギョンギョル支配人は、「今年から5年以内に業界のトップになる」と話した。

ダルマイヤー社は、トルコへの進出を99年にアンタリヤで開始した。アンタリヤでは観光客向けにホテルにコーヒーの提供を開始した同社は、03年にはアンタリヤで最初のコーヒーショップを開店した。

ギュンギョル社長は、次のように話している。「わがダルマイヤー社は、03-07年の間にトルコでの土台を築き、07年には組織化の段階にきました。我々の目標は３つあります。まず、小売店での袋詰コーヒーの販売額を伸ばすこと。今のところ9店舗あるコーヒーショップの数を増やすこと。そして、トルコ全体にコーヒー販売機を設置することです。」

■ まるで交響楽団

2008年に26の新店舗をさらにオープンし25店舗に達すると述べるギュンギョル氏は、以下のように続けた、「３年以内に100店舗に到達する予定です。５年以内に市場リーダーになる予定です。自社の９店舗をオープンし、またフランチャイズ契約の店舗もオープンします。１店舗あたり約１８万ユーロでフランチャイズ契約者に譲渡します。投資は約１８ヶ月で戻ってきます。」ギュンギョル氏は、ダルマイヤー社が東部の県への出店も予定に入れていると説明し、今年はディヤルバクルで１店舗オープンすること、ディヤルバクルの人々をグランドピアノとコーヒーでもてなすと述べた。ダルマイヤーの店では、毎晩ピアノの生演奏が行われることが好評を博していると述べたギュンギョル氏は、「ピアニストを芸術学部から選抜しております。トルコでカフェが100店舗になれば、100人のピアニストが必要になるでしょう。これも仕事の機会の提供です。ダルマイヤー社は交響楽団のような大勢の音楽家スタッフを抱えることになるでしょう」と述べた。

■ 9600機の自動販売機を設置

ギュンギョル氏は、ドイツのダルマイヤー本社が、「今年の有望国」のなかでトルコを昨年の21位から一位に引き上げたと述べ、以下のように続けた。「今月、新しい会社が設立されます。ダルマイヤー社が100％出資しています。会社に5000万ユーロの予算が割り当てられます。名前はダルマイヤー・ヴェンディング株式会社となる予定です。会社は、学校、ホテル、病院、港、地下鉄のような人の集まる場所に5年以内で9600機のコーヒー自動販売機を設置する予定です。自動販売機は豆から入れたコーヒーを提供してくれます。自動販売機ではお茶やスープまでもが提供出来ます。コーヒーは1リラです。2008年には2000機の自動販売機で2400万のコーヒー販売を目標としております。各1万ユーロの価値のあるこの自動販売機は、14県に設置される予定です。」

■ 邸宅プロジェクト

トルコに5年で9600万ユーロ分の自動販売機をもたらすと述べたギュンギョル氏は、ドイツのみで4万機のダルマイヤー社のコーヒー自動販売機があり、一方、トルコには自動販売機は、コーヒー、飲料、ビスケット販売機を含めて合計１万機しかないという。ギュンギョル氏が挙げた数字によると、トルコでは5千人に一機の自動販売機しかないが、この数字は、ドイツでは100人に一機、アメリカ合衆国では40人に一機、日本では20人に一機となっている。カフェではイタリア料理の食事もできるようにする、というのがダルマイヤーの計画であるが、このほかにトルコに邸宅をつくるというプロジェクトもある。その詳細はまだ決まっていないが、イスタンブルのヨーロッパ側で40部屋あるダルマイヤーの住宅の建造が計画されているという。

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（ 翻訳者:川原田喜子・藤井庸平 ）
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