ブット元首相の後継者選出
2007年12月31日付 Al-Ahram 紙

■ パキスタン人民党、ブット氏の後継者にその子息を選出

2007年12月31日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【イスラマバード:諸通信社】

 野党パキスタン人民党は、ベーナズィール・ブット元首相の子息であるビラワル氏を同氏の後継者として党首に選出した。副総裁には夫のアースィフ・ザルダーリー氏が就任する。

 ビラワル氏の選出は同党が昨日開催した会議の中で行われ、「息子がパキスタン人民党の党首になるべき」との母の遺言をビラワル氏が読み上げた。19歳になるビラワル氏は、祖父のズルフィカール・アリー・ブット氏と母親に継ぐ三代目党首となるが、現在はオックスフォード大学に在学している。

その頃、パキスタンの与党は、1月8日に予定されている総選挙に向けた同党の選挙キャンペーンを中止すると発表した。与党スポークスマンであるターリク・アズィーム氏によれば選挙運動の中止という決定は、ブット元首相暗殺後のパキスタン情勢を考慮に入れて総選挙が約3ヵ月延期される可能性が出てきたことによるという。また同じ頃、ブット元首相暗殺直後には総選挙をボイコットすると宣言していたナワーズ・シャリーフ元首相率いる野党イスラム教徒連盟が、パキスタン人民党が総選挙に参加するならば自分たちも総選挙に参加すると決めた。

 他方、ブット氏の政治顧問は、ブット元首相が意識を失う前に残した最後の言葉が息子の後継指名であったことを明らかにした。さらに同氏によれば、ブット元首相が銃弾を首に受け自動車の屋根に倒れた後、爆発が続いたという。

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( 翻訳者:千鳥伊久美 )
( 記事ID:12896 )