トルコ国営放送(TRT)のイブラヒム・シャーヒン社長は、トルコ国軍によるテロ組織への武力闘争を支援するため、周辺諸国の人々に向けたクルド語放送を行うと発表した。
昨日(17日)、シャーヒン社長はアンカラ駐在の記者を集め会見を開いた。同社長は、TRT所属の芸能人に対しTRT外部で働く道を開くためガイドラインの発行準備をしている。就任後はじめてとなった記者会見には、TRTの芸能人も参加した。シャーヒン社長が推奨した形式に沿って、同芸能人が外部でのプロジェクトに関わった場合、一定の額がTRTに開設される口座に振り込まれる計画。一方、同芸能人も外部での仕事で発生する報酬を得ることができる。TRTに対し支払われる金額は、同芸能人が構成する委員会が決めることになっている。
チャンネル数を増やし、視聴者に“テーマ性のある”チャンネルを提供しようと準備をすすめるTRTは、北イラクでも視聴できるクルド語放送を行い、周辺諸国の人々に母語で放送を届けることを目指している。実現に向けてのプロジェクトを指揮するシャーヒン社長は、「トルコ国軍の武力闘争を支援しなければならない」と話した。
■エルドアンからの要望
今日(18日)新聞に掲載された記事によれば、エルドアン首相の指示に基づき、イラク、イランをはじめとする中東湾岸諸国に対し、アラビア語、ペルシャ語、クルド語で放送を行うテレビチャンネル開設の準備が進められている。同記事によれば、エルドアン首相はトルコの考えを周辺諸国の国民によりよく伝えられるよう、テレビが持つ可能性を利用したがったという。
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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:12921 )