ブッシュ大統領がバハレーン訪問、バアス党根絶法改正を歓迎
2008年01月13日付 Al-Nahar 紙

■ ブッシュ大統領、シリアとイランに繰り返し警告、バアス党根絶法の改正を歓迎

2008年01月13日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【AFP、ロイター、UPI、MENA】

 イラク情勢とイランとの核問題をめぐる危機は、アメリカのジョージ・ブッシュ大統領が湾岸諸国歴訪の一環としてクウェートとバハレーンを訪れた際に、協議の中心的な議題になった。ブッシュ大統領はシリアに対してイラクへの「テロリストの流出をもっと制限するように」要求し、イランに対しては連合軍とイラク人に攻撃を行なう「民兵への支援を中止するように」要求し、イラク国民議会がバアス党根絶法に代わる「責任と正義」法を可決し、旧バアス党員を公職に復帰させて一部のアラブ人スンナ派勢力との政治的緊張を緩和し、彼らの政権参加を容易にする措置をとったことを歓迎し、それこそ自分が数ヶ月前から要請していた「重要な一歩」であると述べた。

 ブッシュ大統領はマナーマでバハレーンのハマド・ブン・イーサー・アール・ハリーファ国王との記念写真撮影に際して、「これは[イラク国民の]和解に向けた重要な一歩であり、この国の責任者たちがイラク人の志に応えるためお互いに協力してゆくだろうことを示す重要な印である」と語った。

■ 「指導者たち」の責任

 またブッシュ大統領は湾岸諸国に対して、パレスチナ穏健派勢力がイスラエルとの間で和平合意に達するよう支援し、アラブ人とイスラエル人の和解実現へ努力する「責任」を課した。ブッシュ大統領は週例のラジオ演説で、中東訪問での協議においてはイスラエル・パレスチナ間の合意に到達するため「なすべきことを行うよう」アラブ諸国の指導者たちに「促す」つもりだと述べた。また、「合衆国は交渉を推進し、イスラエルとパレスチナの間で和平を定着させるために、できることを行っていく」と語った。その上で、「しかし国際社会もまた支援する責任を負っている。アラブ湾岸諸国は特に、パレスチナの指導者たちが和平のため、そしてイスラエルとアラブ世界のより広範な和解を実現するために行っている努力を支援する責任を負っている」と述べたが、アラブ諸国に対して公然とイスラエルを承認するよう呼びかけることはしなかった。さらに、「パレスチナ国家のあり方を決定するイスラエル人とパレスチナ人の和平合意は、今年中に成立しうる」とあらためて述べたが、この目的に達するためには「双方の困難な決定と痛みを伴う譲歩が必要である」と明言した。

 またブッシュ大統領はヨルダンのアブドゥッラー2世と電話会談を行い、パレスチナのマフムード・アッバース大統領およびイスラエルのエフード・オルメルト首相との会談の成果を伝えた。

(後略)

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( 翻訳者:新谷美央 )
( 記事ID:12988 )