スカーフ解禁、すでに事実開始の様相
2008年01月27日付 Radikal 紙

公正発展党と民族主義者行動党が高等教育機関でのスカーフ解禁を達成させるために協力し、憲法改正で合意を形成させようと努める一方で、高校ではスカーフ(解禁)のためのスイッチが押された。トルコのいたるところで、政治の対処法がまだなされる前に、スカーフ姿の学生が通信制高校の試験を受け始めた。スカーフを取ることを望まない女子学生がより受験選択する通信制高校では、多くの教師があらゆる異議を唱えたにもかかわらず、スカーフをとらずに試験を受けた。コンヤでは女性学生の一人は、ベールさえもとらなかった。

通信制高校の試験でスカーフを着用した学生が退室させられることもあった。ほかの県ではスカーフを着用した多くの学生が、監督をしていた教師の警告にもかかわらず、スカーフをとらずに試験を受けた。教師は、生徒のスカーフをとらせることができなかったため、「服装規定」に沿わなかったことを理由に、報告書の作成を余儀なくされた。

■ 行政裁判所の決定は無視

教育科学就業者組合長ユクセル・アドゥベッリは、コンヤのカラタイ・カルマ小学校の第4客室で行われた通信制高校の試験では、スカーフを着用した多くの学生の姿に加えてベールを着用した学生の姿があったことを述べた。

アドゥベッリ組合長は、ベールおよびスカーフを着用した学生が、教師による「あなたがたの服装は試験を受けるのにふさわしくない」との警告を無視した、と述べた。また、学校で重大なカオスが生じ始めていることを説明し、「教育で平穏さがなくなっている。スカーフを着用した学生は、政府の姿勢から鼓舞され、事実上、司法および教師に対し反抗している。通信制高校でスカーフを認めないという行政裁判所の決定にもかかわらず、着用している」と語った。

コンヤのカラタイ・カルマ小学校の第4客室で作成された報告書では、試験が行われた部屋の様子が次のように記述されていた。
「以下に名を明示した受験者は、試験の服装規定に従わず、試験を受けたものである。彼女らを何度も警告したが、規定に従わないと述べた。状況は県の教育長と学校の責任者に報告され、責任者は服装規定に従わなかった学生が受験可能と述べた。」

コンヤ県教育長ハリル・シャーヒンは、本件に関し調査を開始させたことを述べ、「誰もベール姿で、スカーフ姿で試験を受けることはできない」と述べた。

アンカラのカーヌーニー高校で試験を受けたスカーフ姿の学生の何人かは、教師の警告にもかかわらず、スカーフを取らなかった。学生は、「お望みならば、報告書を作成してください、けれどスカーフはとらない」と主張した。このため監督をしていた教師は報告書を作成し、学生に試験を受けさせるしかなかった。

教育労働組合アラッディン・ディンチェル組合長は、バルチョバ郡の2つの学校でも同様の出来事があったことを述べ、スカーフ姿の学生も「反抗状態」にあることを主張した。ディンチェル組合長は、ヴァリ・クトゥルアクタシュ高校とユスフ・ウズ小学校でもスカーフ姿の学生は、警告の一切を「真剣に受け止めず」試験を受けたとし、教師が行うことができる唯一の手段が「報告書の作成」であると述べた。

ディンチェル組合長は、最近の議論が、この状況を加速させているとし、次のような警告をした。

「この問題では反抗が生じている。スカーフ姿の学生は鼓舞されたのだ。スカーフが、大学にとどまらず、初等教育や中等教育にも及ぶことは明白である。大臣(ヒュセイン・チェリキ教育大臣)が(高等教育入試に関して一部学校に適用されている)係数排除に向け合図していること、スカーフ着用者、礼拝所、金曜に学生が金曜礼拝に行き授業を受けないことは、トルコがどこに向かっているかを示すものである。現行法が阻まれ、司法の決定が一切省みられていなかった。」

(後略)

Tweet
シェア


現地の新聞はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:12994 )