エジプトがガザ地区との国境を閉鎖、ハマース活動家が壁の一部を再び破壊
2008年01月26日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ 衝突によりエジプト軍兵士6人が負傷
■ イスラエルの攻撃により7人が殉教、兵士1人が死亡
■ ハマースがエジプトに挑戦、国境の壁に新しい穴を開ける
2008年01月26日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【ガザ:アシュラフ・アル=ホウル】
ハマースは金曜日、エジプトがガザ地区との国境閉鎖を開始したのに挑戦して、ブルドーザーを使って新しい穴を開けた。
ハマースの活動家らがブルドーザーを使用して鉄鎖のついたコンクリートの壁を部分的に破壊するのを見て、パレスチナの群衆は歓声を上げた。世界中のテレビ画面に生中継された光景の中では、エジプト警察の騒擾対策部隊はガザ地区住民らがエジプトに押し寄せるのを遠くから見ていた。
イスラエル軍が木曜日から金曜日の夜に行なった空爆により、ガザ地区南部のラファハでパレスチナ人活動家4人が死亡した。ラファハでは、ハマースの活動家らが水曜日に国境の壁を爆破して穴を開け、数十万人のパレスチナ人が国境を通ってエジプトに入国し、150万人が居住するガザ地区で備蓄が枯渇した日用品を購入することを可能にした。占領下にあるヨルダン川西岸地区でも暴力行為が発生し、パレスチナ人活動家らがイスラエルの国境警察官を殺害してベツレヘム近郊のユダヤ人入植地に潜入した1日後、イスラエル軍がパレスチナ人の若者1名を殺害した。ハマース軍事部門はパレスチナ人攻撃者2人が殉教した潜入作戦について、実行声明を発表した。
パレスチナの医療筋が明らかにしたところによると、西岸地区南部のヘブロン近郊で家宅捜索が行われていた最中に、占領軍の銃撃によりパレスチナ人1人が殉教した。
国境の状況を統制するようにという合衆国とイスラエルからの圧力により、エジプトの騒擾対策部隊は国境に展開し、これ以上ガザ地区住民がエジプト領内に入らぬよう、有刺鉄線と鉄鎖で連結された壁を設置し始めた。
アメリカのコンドリーザ・ライス国務長官は木曜日に、「エジプトはガザ地区との国境の安全を保証しなければならない」と述べ、記者らに対して「彼らにとって状況が難しいことは私も理解しているが、この国境は国際的なものであり、守られなければならない。エジプトはそのことの重要性を理解していると、私は信じている」と語った。
(後略)
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( 翻訳者:新谷美央 )
( 記事ID:13047 )