■ エジプトとスペイン、両国関係をかつてないレベルへと高める友好条約に調印
■ ムバーラク大統領とカルロス国王、地域の諸情勢やイスラエルのガザ地区封鎖を協議
■ アブルゲイト外相:「エジプトはパレスチナ人に対する集団的懲罰に反対」「国境は不可侵であるべきことを確認」
■ モラティノス外相:「スペインはラファハ通行所で起きた問題に関するエジプトの立場を支持する」
■ エジプトのインフラ計画へ3億7500万ドルの融資協定
2008年02月06日付アハラーム紙(エジプト)HP1面
昨日エジプトとスペインは、両国関係をかつてないレベルへと高めることを目的とする友好協力条約に調印し、調印式にはホスニー・ムバーラク大統領とスペインのホアン・カルロス国王が立ち会った。これに先立つ昨日午後にはエジプト大統領宮殿で両者の会談が行われ、国際・地域の諸問題と両国関係が取り上げられた。協議はパレスチナ情勢に集中し、ガザ地区を窒息させているイスラエルの封鎖やパレスチナ人に対して続けられている攻撃に光が当てられた。
エジプトのアフマド・アブルゲイト外相は、エジプト=スペイン首脳会談における協議について、「2人の指導者の間に醸成された強い信頼関係を反映し、温かい雰囲気で成功だった」と表現した。また外相は、エジプトのインフラ計画に対する3億7500万ドルの融資を含む両国間の資金・経済協定が調印されたことにも言及した。
アブルゲイト外相はスペインのミゲル・モラティノス外相との共同記者会見において、ガザ地区で起きたことはイスラエルに責任があるとのエジプトの認識を説明し、集団的懲罰を課す政策をエジプトは受け入れられないと強調するとともに、国境の不可侵性を再確認し、2005年の10月協定に基づいて通行所の運営を再開する必要があるとあらためて強調した。またアブルゲイト外相は現在ガザ地区を支配しているハマース指導部に対し、支配を放棄するとともにエジプト国境へ不法に近づくことをパレスチナ人に奨励しないように呼びかけた。
スペインのモラティノス外相は、スペインはガザ地区の問題に関しエジプトの立場を支持すると確言し、スペインはガザ地区を正常な状態に戻し、パレスチナ人の間に広がっている苦難と絶望の状態を終わらせるようイスラエルに要請すると述べ、通行所問題がエジプトの提案に従ってヨーロッパの協力のもと解決されるようにとの希望を表明した。
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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:13087 )