「自由」への連合、議会で記録的な411票獲得―大学でのスカーフ解禁へ
2008年02月10日付 Yeni Safak 紙

大学でのスカーフ禁止を撤廃する憲法改正法案が、昨日(9日)、国会の総会で411という記録的な票で承認された。投票に参加した518名の国会議員のおよそ80%が憲法改正法案に「承認」との票を投じた。

国会の総会は、憲法改正法案の第2回投票を行うために11時に召集された。各条項毎に検討が行われず、改正提案について提案者に発言の機会が与えられた。憲法改正の投票に参加した約80%がスカーフ解禁に賛成と述べた。公正発展党と民族主義者行動党議員は憲法改正法案に賛成票を投じたが、不参加の15名を出した共和人民党と民主左派党の議員は反対票を投じた。民主市民党議員は投票すると名言したにもかかわらず、「白紙」や「無効」との手段を講じた。

(レジェプ・タイイプ・)エルドアン首相はドイツに滞在していたため、国会の投票に参加できなかった。その一方で、共和人民党のバイカル党首と民族主義者行動党のバフチェリ党首は投票に参加した。エルドアン首相はジェミル・チチェキ副首相を代理として票を投じた。

■ 共和国を誰も変えることはできない

議事を進行したトルコ大国民議会(キョクサル・)トプタン議長は、トルコ共和国は、民主的、世俗的そして社会的な法治国家であることを強調した。この属性は同時に共和国の特性であると述べたトプタン議長は、「われわれの共和国の基本的特性や国民の特質を放棄するようなことを認めるようなこと、このことをだれも思索しないし思索してはならない、そして行わないし、行ってはならない」と語った。

憲法改正提案の第1項は、403票で承認された。519名の国会議員が参加した改正のための投票で、107名が反対票を投じる一方、4名が棄権、5名が白票であった。憲法改正提案の第2項は、403票で承認された。昨日の第2回投票に参加した518名の国会議員のうち、108名が反対、2名が棄権、5名が白票を投じた。憲法改正提案の第3項の投票に514名の国会議員が参加したが、102票の反対に対し、411票で承認され、1名が棄権していた。

■ 次の視線はギュル大統領に

憲法改正法案が国会で記録的な賛成票で承認されたことを受けて、アブドゥッラー・ギュル大統領に視線が向けられた。ギュル大統領が憲法改正を検討するために15日の期間が設けられている。法案は367票以上で承認されたために直接国民投票に諮られない。ギュル大統領が承認するならば憲法改正は国民投票に付される。しかし大統領は以前に、基本的権利と自由の問題は国民投票に付す問題ではない、と明言した。

■ 改正内容

国会で承認され、憲法第10条と42条の改正が予定されている法案は重要な変更をもたらす。憲法の第10条に行われる改正により、その最終項に「およびあらゆる種類の公共サービスの提供に際し」との文言が付け加えられた。憲法の(法の下の平等を規定する)第10条は「国家機関と行政担当者は、すべて業務およびあらゆる種類の公共サービスの提供に際し、法の下での平等原則に適う行動をとらねばならない」との形で変更された。

憲法の「教育の権利と義務」を規定する第42条で行われる改正では、「法律上、明文化されていないいかなる理由によって、何人も高等教育の権利を行使することを奪われてはならない。この権利の行使できる範囲は、法で規定される」との改正が行われた。

■ 国民の意思に敬意を表すべき

ドイツのミュンヘンを訪問しているエルドアン首相は、大学でのスカーフ禁止が撤廃されることを含む憲法改正に関して、「われわれの国にとって、国民にとって祝福すべきことであると言うこと以外ない。議会では国民の意思が反映される。そして国民の意思がどのように現れようとも、それに対し国民皆で敬意を表することが必要だ」との見解を示した。

■ 共和人民党からまず憲法裁判所にメッセージ

共和人民党は、この改正案を憲法裁判所に諮る準備を進めている。バイカル党首は、昨日(9日)テレビ番組でスカーフ(解禁)についての憲法改正に関して、「私たちだけでない、トルコの法体系、裁判官、この法と関わる関係各位は、この展開に対してすべての希望を憲法裁判所に託した」と述べた。

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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:13096 )