エルドアン首相、自由の前に立ちふさがるあらゆる障害を除くだろう
2008年02月11日付 Yeni Safak 紙

エルドアン首相は、「自由が行き渡るという点で、あらゆる障害を取り除き、トルコがより民主的な仕組みを手にするよう、確固とした歩みを続けている」と述べた。

ケルンアリーナでドイツ在住のトルコ人たちに行った講演の中で、ヨーロッパの地で暮らすトルコ人たちが、この地域で働く一方で、自身のアイデンティティ、文化、伝統を守る闘いを行っていると述べた。

■禁止派が理解できない

エルドアン首相は、スカーフを着用した学生たちが大学に入学できないことに触れ、「何千人ものトルコ人学生は、一連の障害のために、これらの地域へ、つまり世界の他の国々へ行くことで、異郷で生活せざるを得ない。このことに、誰の、いかなる権利があるというのか?人々に対し故国の門戸を狭めることに、いったい誰の権利や権限があるのだろうか?優秀で勤勉なトルコ人の若者たちに、国を捨てて、実際に頭脳流出の当事者にさせる確たる精神は、いかなる認識、いかなる権限をもってして、こうした措置を講じているのか。理解不能である」と述べた。

■目標は正式加盟

エルドアン首相は、「同化に対してあなた方が見せる感情を理解している。誰も同化についてあなた方に寛容さを期待できまい。なぜなら、同化は人道上の罪であるからであり、ことをこう理解せねばならない」と述べた。

エルドアン首相は、講演の中でトルコの欧州連合EU加盟交渉の評価する中、2年前に加盟交渉が始まったことに触れ、「時折、一部の国は、トルコのEU加盟を自国の内政問題の道具として利用し、加盟交渉の妨害に携わっている」と述べた。また「次のことを強調したい。トルコにとって、正式メンバーになる以外、EUに関して他のいかなる選択肢もないし、ありえない」と語った。さらに次のように続けた:

「時々一部の国が、『特権的パートナー』などということをいう。我々の辞書の中には『特権的パートナー』といったものはない。このこともあなた方に知っておいてもらいたい:EU加盟の中には『特権的パートナー』というものはないのだ。今、EUは新たなシナリオを準備している。トルコはこのシナリオの演者にはならない。今、彼らはあることを行うことによって、おそらく『トルコは退去する』と言っているのだろう。彼らには悪いが、我々は退去しない。彼らは加盟を望んでいないのか。もし望んでいないのなら、自分たちでそう決めればいい。しかし、我々は自ら逃げはしないし、退いたりしない」。

■ここ5年間で大きな歩みを踏み出した

エルドアン首相は、トルコが過去5年で「歴史的レベルの前進」を記していると指摘し、アリーナにいた人たちに、「あなた方はここドイツからトルコが経験している変化をよくご覧でしょう。トルコの世界における、そしてヨーロッパにおける影響を、とても近いところで感じているでしょう」と述べた。

首相は、自由の観点から、トルコはここ5年で大きな歩みを歩んでいるとし、就任3年目で、コペンハーゲン基準に適うような状況になった、と述べた。さらにこのようにして加盟交渉の前途が開かれており、「人権と自由をヨーロッパの基準まで達成させるために努力を続けている。自由が行き渡るという点で、あらゆる障害を取り除き、トルコがより民主的な仕組みを手にするよう、確固とした歩みを続けている。欠いているものはないのか?いや疑いなくあるが、我々は遅かれ早かれ目標を達成する」と述べた。

■火災はドイツ人をも不安にさせる

エルドアン首相は、ドイツのルートヴィヒスハーフェンの街で9人のトルコ人の命を奪った火災についても触れ、「人生の盛りにこの世に別れを告げられた。アッラーから各人にご加護を、傷ついた同朋たちが早く回復するようにお祈りした」と述べた。首相は、火災に関して初めて触れたのが、事件が発生した数日の間にトルコに滞在中のドイツ内務大臣と共同であったことと、そしてのちにサイード・ヤズジュオール国務大臣が4人の専門家とドイツに渡ったことに触れ、次のように続けている:

「会見のたびに、我々の気持ちと期待を、ドイツの当局者と首相(メルケル)に伝えた。今後も推移を見守り続けていくとも述べた。」

エルドアン首相は、ドイツ政府もドイツ国民も、この火災が人種差別者グループによって企てられたものである可能性に不安を抱いている、とも付け加えた。

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( 翻訳者:山本裕一 )
( 記事ID:13101 )