エジプト大統領、ダルフール問題についてスーダンのキール第一副大統領と協議
2008年02月14日付 Al-Ahram 紙
■ ムバーラク大統領、和平実現とスーダンの経済開発に向けたエジプトの努力についてサルヴァ・キール副大統領と協議
■ スーダン第一副大統領、ムバーラク大統領にダルフール問題の平和的解決策を要求
■ キール副大統領、本紙との単独会見で:「スーダンの統一にはかなりの作業が必要であり、アブイェイ合意が遂行されていないことがその脅威となっている」
2008年02月14日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
ホスニー・ムバーラク大統領は昨日、大統領官邸でスーダン共和国第一副大統領サルヴァ・キール氏と会談し、最近のスーダン情勢の進展、スーダン地域の平和と安定の実現に向けた地域的・国際的取り組みへのエジプトの効果的な参加、南部を含めたスーダン全土における経済開発への取り組みについて協議した。
サルヴァ・キール副大統領はムバーラク大統領との会談後、「ムバーラク大統領からの招待に応じてエジプトを訪問した」と明らかにし、「大統領には、スーダンの包括和平合意の実行プロセスと、現在のところ遂行されていない条項について説明した」と語った。
同氏は、「いまだ実行に移されていない条項とは、アブイェイ議定書として知られている合意にかかわるもので、南北スーダン間の境界もまだ確定されておらず、人口調査、総選挙の開催、南スーダンの将来に関する国民投票も行われていない」と語った。そして、「ムバーラク大統領との話し合いは、南スーダンにおける開発計画や、治安状況が改善された後にエジプトからの投資が南部へ向かう可能性にも及んだ」と語った。
「ムバーラク大統領はエジプト人実業家に南スーダンへの投資を奨励すると約束した」と明かしたサルヴァ・キール氏は、ムバーラク大統領との会談でダルフール状況について話し合ったことを確認したうえで、「軍事的解決ではなく平和的解決策を生み出すためにスーダン政府と協力するよう、ムバーラク大統領に求めた」と指摘した。スーダンが南北に分裂する恐れに関する質問には、「その問題についてもムバーラク大統領と語り合った」と述べ、「スーダン統一の実現を我々はまず第一に選択する。この選択が人々にとって魅力的なものとなるよう働きかける」と指摘した。
ウサーマ・サラーヤー本紙編集長との単独会見で、サルヴァ・キール副大統領は、「スーダン統一にはかなりの作業が必要である。目下最大の脅威は、アブイェイ地域に関する合意が遂行されていないことだ」と語った。また同氏は複数の武装組織を統一してダルフール問題を解決へと導く努力を継続するとの南スーダン政府の決意を強調した。
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( 翻訳者:梶田知子 )
( 記事ID:13161 )