民主市民党、「自治領クルディスタン」を要求 -越境攻撃にも抗議
2008年02月26日付 Milliyet 紙
民主市民党(DTP)は越境作戦に対し、ディヤルバクルで抗議を行った。集会では元民主党員のザナ氏が読み上げた声明文では「クルド問題はただ民主的な自治領クルディスタンの建設によってのみ解決される」と述べられた。
トルコ軍が北イラクで始めた地上作戦に反対する民主市民党が、ディヤルバクルで組織したデモには約1万人が参加した。民主市民党の国会議員であるアイセル・トゥールク、セラハッティン・デミルタシュ、ギュルタン・クシャナク、そしてディヤルバクル広域市長のオスマン・バイデミルがデモに参加した。デモでは、「タラバーニーよ、気をつけなさい。私たちは昼食として餌食に、あなたも夕食として餌食になってしまいます」とクルド語で書かれたプラカードが掲げられた。デモ参加者はディヤルバクル市迎賓館の前で引き続き集会を行った。
クルド語で話すバイデミルは、「この問題はPKKメンバーを殺すことでは解決されません。私たちは嘆き悲しんでいます。我々は、ゲリラであれ兵士であれ、誰にも死んでほしくありません。エルドアン、そしてビュユクアヌトには見てもらいたい。ここに集まった人々はただ記者会見のために集まったのです。この戦争をとめてください」と述べた。デミルタシュも、「誤った予測がアメド(ディヤルバクル)の城壁から戻ってきました。アメド(ディヤルバクル)各地から、この作戦は成果を得られないだろうという声が上がりました。この作戦はクルド人の市民に対するものです。クルドたちは、命を投げ出すことはあっても自由は投げ出しません」と語った。
元民主党の国会議員レイラ・ザラは、クルド語で以下のように述べた。「平和のため、自由な生活のため、アイデンティティのため、友好のため、クルド人たちはここ10年間みなに手をさしのべてきました。この人々の誰一人として権利はありません。しかし、この人々の全員に権利はあるのです。我が自尊心をもって行動したいのです。自由か死か、死か平和・友好か、もう十分です。恐怖が何のためにもならないことを我々は理解しています。クルド語でこのようなことわざがあります。『狼を恐れる牧人は、家畜の群れを追うことは出来ない』我々はもう狼を恐れません」。
ザナは演説の後、民主市民党大会の第一回臨時集会の報告書を読み上げた。「クルド問題のもっとも現実的な解決法は、民主的なクルディスタン自治領の建設である」と宣言した報告書では、「クルド問題の名誉ある平等な解決におけるただ一人の対話者はアブドゥッラー・オジャラン氏であること、また全ての国際的、地域的、そして国内的な諸勢力が我々のこの明らかになった意思を認めることが、有史以来のクルド人の存在を認めることになるとはっきりと申し上げます」という表現が使われた。
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( 翻訳者:白石百合子 )
( 記事ID:13223 )