イスラエル首相、情報機関長官の任期を延長
2008年02月17日付 Al-Nahar 紙

■ オルメルト首相、モサド長官の実績を評価して任期延長

2008年02月17日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【UPI、MENA】

 ヒズブッラーの幹部であるイマード・ムグニーヤ氏が暗殺された数日後、イスラエルのエフード・オルメルト首相は、情報機関「モサド」のメイール・ダガン長官の任期を、「彼の実績を評価して」1年間延長することを決定した。「イディオット・アハロノート」紙は、「首相事務所の高官らはダガン長官の実績を評価しており、2009年まで任期を延長することをこのたび決定した」と伝えた。

 オルメルト首相は昨年2月には、ダガン長官の任期を2008年末まで延長することを決定した。両者はモサドの主要任務をイランの核開発計画に関する機密情報収集とすることで合意している。

 イスラエルのアリエル・シャロン前首相は、2002年にダガン長官を5年の任期で任命した。

 ダガン長官はイスラエル軍に32年間務めて予備役将官の地位にあり、情報部門の責任者であった。

 イスラエルのニュース・サイトである「デブカ・ファイル」が情報機関筋の情報として昨日伝えたところによると、「イスラエルが遅かれ早かれイランの核開発計画を標的とすると見られるため、イランの核開発および軍事上の計画から目を逸らす目的で近日中に対イスラエル戦争をしかける理由を作るために、イラン、シリアとヒズブッラーが暗殺のストーリーを作り上げた可能性がある。...イランはイスラエルが反撃する前に、予防的な戦争をしかけることを望んでいる」という。さらに、「イスラエルは、イスラエルや国外のユダヤ機関に対する大規模な報復攻撃を行うとの脅迫を引き続き監視するため、モサドのメイール・ダガン長官を責任者としてエフード・オルメルト首相、エフード・バラク国防相、イスラエル公安局シャバクのユヴァル・ディスキン長官、ガビ・アシュケナズィー参謀長が参加する高等機関を設置することを決定した」と伝えた。また、オルメルト首相がダガン長官の任務を2009年末まで延期したことは、イスラエルがムグニーヤ氏を暗殺したと認めたようなものだとの見方を示した。そして「中東地域には現在、2大軍事勢力が存在しており、一方はイラン、もう一方はイスラエルである。両者の間では現在、心理作戦による戦争が展開されており、両者とも相手を襲撃するか、相手に対する戦争を決定する機会を待っている。...今や、イラン・イスラエル間の軍事衝突に向けて時が刻まれている」との見解を示した。

■ 捕虜兵士2人

 ベルリンでドイツの「デア・シュピーゲル」誌が伝えたところによると、イスラエルはヒズブッラーにより捕虜にされている兵士2人が死亡したことを公表することを検討している。

 しかしDPA(ドイツ通信社)がイスラエル政府のマーク・レゲヴ報道官にこの問題について質問したところ、レゲヴ報道官は回答を拒否した。

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( 翻訳者:新谷美央 )
( 記事ID:13252 )