オザル元大統領の息子アフメト・オザル、収賄事件にからみ逮捕
2008年03月09日付 Milliyet 紙
アフメト・オザルは、父の担当医ジェンギズ・アスランの息子の葬儀会場で、関係者として名前が挙がっているエディルネでの収賄事件のため、「政治的謀略だ。信じるな」と語った後、逮捕された。
エディルネ県警が捜査している収賄事件で名前が挙がったトゥルグト・オザル第8代大統領の息子アフメト・オザルは8日、トゥルグト・オザルの担当医ジェンギズ・アスランの息子アルプ・ネジヒ・アスランの葬儀に参列した。
ファーティフ・モスクの中庭でアスラン一家に哀悼の意を伝えたアフメト・オザルは、ジャーナリストの質問に対し、「私はエディルネ市長の名前さえ知らない。面識もない。この背後になにがあるか、近いうちに分かるだろう。おそらく、少し政治に向けた動きが始まると、政治的謀略も始まるのだ」と答えた。
「警察からの出頭要請は本当ですか」という質問に関しては、「なんだというんだ。そんな馬鹿げた中傷があろうか。事実ではない。気にかけなくていい。近いうちに全貌がなにであるのか、背後にいかなる要因があるのかが明らかになるだろう」と述べ、事件は政治的謀略であると自己弁護した。
アフメト・オザルの記者会見の数分後、モスクの中庭に停めた彼の自動車に近づいてきた3人の私服警官が「署まで同行をお願いします」と述べた。オザルは、「今すぐか?」と返答した。警察官は、「はい」と答え、警察官と一緒に彼自身も車に乗って去っていった。
エディルネの飲料用水道網に関する30年間の認可権および建設終了間際の新市庁舎の入札に関連する入札で汚職の嫌疑がかかり、共和人民党(CHP)所属のハムディ・セデフチ市長が逮捕された。彼も含めた15人の被疑者は、イスタンブル広域都市のアクビル(プリペイド切符)とイスタンブルガス配給株式会社(İDAŞ)の取り調べをも進めているエディルネ県警の密輸と組織犯罪撲滅担当局のシャキール・エンギン・コルクマズ氏に尋問されている。
以前、裁判所の決定で被疑者ら関して開始された捜査で入手された文書と情報は起訴資料に加えられた。それらの資料は、以下のことを語っている。
―落札した会社は、セデフチ市長のイスタンブルに暮らしている愛人M.Aの家財道具の料金を支払った。
―財政難ゆえに建設終了間際の市庁舎は、2007年9月20日、不動産計画・開発・建設受注株式会社に2,170万新トルコリラ(約18.3億円)で売却された。同社が土地権利書を受け取ってから一日後に、建物を700万新トルコリラ(約5.9億円)の価格差でオランダ資本のレデヴジョ第8不動産開発・建設・投資・商業株式会社に売却した。
―捜査された金の流れによれば、レデヴジョ不動産計画・開発・建設株式会社に3,500万新トルコリラ(約29.7億円)が流れた。
―最初に落札した会社は、現金をその間ガズィアンテプにある複数の口座に送った。現金は再び同会社の責任者らが引き出し、異なる偽の契約に費やした。
―飲料水の使用権利に関する入札において、アンカラのターミケル・ホールディングス内のエレクトロメド社用に特別な要件書が作成された。同書で電気メーターの設置の請負が条件とされて同社がライバル社に勝ったことが明らかとなった。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:13317 )