「ノールーズ」のスペルにトルコ語にはないWの使用、裁判所は問題視せず
2008年03月14日付 Radikal 紙

ノールーズ(Nevruz:ネヴルズ、春を祝うトルコの祝日)が近づくなか、民主市民党(DTP)がこの祝日の名前を記述する際に使用した「W」を認める判決がトゥンジェリで出された。トゥンジェリ下級刑事裁判所は、昨年のノールーズ前に「Newroz」と記載したチラシを配布したことで「トルコ語以外の言語による宣伝行為」の罪で起訴されていたDTPのフドゥル・アイタチ県支部代表と労働党の(EMEP)ヒュセイン・トゥンチュ県支部代表について「本件では有罪の条件が満たされていない」として無罪判決を下した。

トゥンジェリ共和国検察が作成した訴状によれば、昨年ノールーズの祝日の1日前にアイタチ、トゥンチュ両代表は街の中心部で催しへの参加を呼びかけるチラシを配布した。トゥンチュが配布したチラシは「Newroz万歳」との記述で始まり「さあ、Newrozへ」という記述で終わっていた。

■固有名詞の保護

これを受けて、アイタチ、トゥンチュ両県支部代表に対し「政党がトルコ語以外の言語で宣伝活動を行わない」ことを定めた政党法第81条に違反したとして裁判が開かれた。トゥンジェリ下級刑事裁判所で行われた裁判の最終公判は3月11日に行われ、トゥンチュの弁護士バルシュ・ユルドゥルムは、チラシ全体はトルコ語で書かれており、クルド語のNewrozは固有名詞であると主張し次のように話した。「この単語の使用は罪の実質的な要素としては不十分だ。なぜならチラシ自体はトルコ語で書かれており、1単語だけが地域に合わせて書かれているからだ。」裁判所は、2人の被告に対し「有罪の条件が満たされていない」として無罪判決を下した。

トゥンジェリでの裁判は一例であり、オスマニイェ県庁はNewrozのWに加えOも禁止した。「Newroz」のWをめぐっては幾度となく裁判が開かれ、被疑者は有罪とされてきた。カルスではDTPの元県支部代表マフムト・アルナクが作成・配布した「Newroz」と記載された招待状が原因で裁判が開かれた。スィイルトでは2004年の「ネヴルズ」でWとQを使用したとして、ある団体の委員1人につき100YTLの罰金が課された。

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( 翻訳者:倉本 さをり )
( 記事ID:13354 )