標的は民主主義と国民の意志である-AKPの記者発表
2008年03月15日付 Yeni Safak 紙
最高裁判所検事長が公正発展党(AKP)に対し解党の訴訟を起こしたのと同時に、エルドアン首相は参謀らと党本部で会合を開いた。会合で用意された声明文をAKP副党首デンギル・ミル・メフメト・フラトが読みあげた。声明では、解党要求が標的にしているのはAKPではなく、「トルコの民主主義」と「国民の意志」であるとし、国民に次のように呼びかけた。「心配しないでください。われわれ国民が長い年月をかけ、多くの代償を払いながら必死に勝ち取った民主主義と経済的成功が、たった一つの書面で消し去られ、水泡に帰することを、いかなる形であっても許すことはありません」
■恥に直面している
フラト副党首が党本部で新聞記者らに対し読んだ声明の全容は、次のようなものである。「われわれは大きな恥に直面しています。最高裁判所共和国検事長が憲法裁判所へ提出した解党要求が標的にしているのはAKPではなく「トルコの民主主義」と「国民の意志」である。この企てにより、我々の民主主義について、残念なことに、もう一度議論が必要となった。憲法に従って国民の名の下に権力を行使する司法が、直接国民の意志と対立するよう期待されてしまった。
■このことは悪影響をもたらす
トルコ共和国に対し、我々の民主主義が勝ち得たものに対し、また国民の意志とすばらしい利益へ、さらに我々の平和と独立へ、そして世界の我々に対する信頼に対して、これは最大の仕打ちを行うことになるのです。
次のことを明らかにしたいと思います。トルコのことを考えることは、AKPだけの役目ではありません。すべての人、あらゆる組織が、国と国民の利益のために責任を感じ行動することが必要なのです。トルコの民主主義を、経済的均衡を、そして安全と独立といった状況を壊す者は、このことが歴史において悪影響をもたらすということを知らなければなりません。
■民主主義が勝ち得たものは、たった一つの書面で消し去られはしない
我々政権としての重要な責任として、今日、健全さを守ること、平和と独立を守ること、国民を判断力が持てるようにそして平静さを保てるようにと導くことが、また私たちに課されています。
国民へ断固とした態度で呼びかけます。心配しないでください、7月22日の選挙であなた方が与えてくれた、国民の代表者としての権限を、我々は最後まで持ち続けます。国民が長い年月をかけて多くの代償を払いながら必死に勝ち取った民主主義と経済的成功がたった一つの書面で消し去られ、水泡に帰すことを、いかなる形であっても許すことはありません」。
■トルコへの仕打ちである
この解党要求は、EU加盟交渉を開始しアタテュルクが主張した近代化という目標に日々近づいている我が国と愛すべきわが国民には、三流の法理解や三流の民主主義がふさわしいとみなすことと同じである。フラト副党首は、「忘れてはならないことは、民主主義において代表者としての権限の源は国民なのです。民主主義と法は相対するべきではありません。トルコがこのような時代に、こうした議論に引き込まれることは得策ではありません」と述べた。
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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:13358 )