イタリア首相、前国防相のUNIFILイタリア軍部隊撤退論を非難
2008年03月15日付 Al-Nahar 紙

■ プローディ首相、UNIFILのイタリア軍部隊撤退呼びかけを非難

2008年03月15日付アル=ナハール紙(レバノン)HP一面

【ローマ:ロイター】

 イタリアのロマーノ・プローディ首相は、ブリュッセルで開かれているEU首脳会議にあたって14日、イタリアのアントニオ・マルティーノ前国防相が国連レバノン暫定軍(UNIFIL)からイタリア軍を撤退させ、代わりにイラクへ送るよう呼びかけたことを批判した。

 プローディ首相はこの発言について「無責任だ」と表現し、「アントニオ・マルティーノ前国防相の、将来レバノンから部隊を撤退させてイラクへ戻すという発言は、きわめて危険なものである」と述べ、「(マルティーノ氏は国防相への再任を望んでいるが)このような発言を行った後では、再任はあり得ないだろう」と付け加えた。

 イタリアのマッシモ・ダレーマ外相も、人気のない(イラク駐留)任務からイタリア軍を撤退させて2年も経たないうちにイラクへ兵を戻そうとするマルティーノ前国防相の呼びかけを批判し、「それについては大変ばかげたことだ。...何と言っても、アメリカ人自身が撤退を望み始めているのだ」と発言している。

 マルティーノ前国防相はロイター通信社に対して木曜日、右派のシルヴィオ・ベルルスコーニ前首相が4月の選挙で勝利を収めた場合には、レバノン駐留イタリア軍部隊は「不要なばかりでなく危険に晒されている」と考えられるので大幅に減らすか、完全に撤退させた方が望ましいと発言していた。

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( 翻訳者:梶原夏海 )
( 記事ID:13399 )