ジュムフリイェト紙の社主にして主筆である、83歳のイルハン・セルチュク氏が早朝4時半に自宅へと押し入られ家宅捜索を受けたこと、そして瞬く間に拘束されたことが、大統領官邸をも不快にさせることとなった。アブドゥッラー・ギュル大統領とメフメト・アリ・シャーヒン法務大臣はジュムフリイェト紙アンカラ支局ムスタファ・バルバイ局長に電話で、この事件から感じた悲しみを伝える一方で、エルトゥールル・ギュナイ文化観光大臣は「トルコにおける新聞記者の第一人者の一人が自宅から連行され拘束されたことに遺憾の意を表明したい」と述べた。
■ ギュル大統領に伝わった
エルゲネコンの一員であるとの理由で、イルハン・セルチュク氏が自宅に押し入られ隅々まで家宅捜索が行われた後、県警へ連行されたことは、ギュル大統領の反発を受けた。大統領府アフメト・セヴェル主席報道官は、ギュル大統領がジュムフリイェト紙に電話で遺憾の意を伝えたと認めた。
セヴェル主席報道官は「ジュムフリイェト紙アンカラ支局ムスタファ・バルバイ局長は、大統領府の官房室に対しイルハン・セルチュク氏の健康と同氏の置かれた状況に不安を感じていること、情報が入手できないこと、そして親愛なる大統領の助けを待ち望んでいること、以上3点を伝えた。これを受け親愛なる大統領は返答として『事件を聞いて私は驚き、悲しんだ。あなた方が情報を得ることができるよう、すぐさま法務大臣に連絡を取り、あなた方に情報を与えるように頼むつもりだ』と話した。その後親愛なるメフメト・アリ・シャーヒン法務大臣にも電話をかけた」と述べた。
■ シャーヒンも関心を
ジュムフリイェト紙イブラヒム・ユルドゥズ編集長は、大統領官邸の事件への反応を次のように説明した。「イルハン・セルチュク氏の拘束に関する我々の不安を知り、まずギュル大統領が、その後シャーヒン法務大臣が、アンカラ支局長のムスタファ・アルバイに電話をかけた。ギュル大統領がバルバイ支局長に対し遺憾の意を電話で伝えた一方、法務大臣が今後この事件に注意を払らいたいと言葉をかけられた。ギュル大統領と連絡がとれた後にはシャーヒン法務大臣からも電話があり、自身の事件への関心を述べた。」
■ ギュナイ「悲運の展開」
ギュナイ文化観光大臣は、行われた記者会見の中でイルハン・セルチュク氏の拘束に対し遺憾の意を表明した。ギュナイ大臣は、悲運の展開が起こり、悲運の出来事の一致、偶然が経験されることになったと話し、拘束について次のように評価を行った。「社会が注意深く、そしていくらかの不安と共に見守るきっかけとなる拘束になった。トルコにおける新聞記者の第一人者の一人が自宅から連行されたことに対し遺憾の意を表明したい。少しでも早くこの事件、この容疑とは関係のないことが証明され、彼に安らぎと自由が戻ることを望んでいる。」
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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:13417 )