トルコの西部を中心に、3月25日の夜、速度計で風速101キロメートルを記録した嵐が被害をもたらした。多くの被害が発生し、死者1名を出した。
マルマラ地方を中心にトルコ西部は嵐の被害に見まわれた。イスタンブルでは3月25日の夜から3月26日未明にかけて、速度計で風速101キロメートルを記録した嵐により115件の屋根が吹き飛ばされ、11本の木が倒され、2箇所の変電所で火災が発生し、また47件の交通事故が発生した。
イスタンブルでは屋根から飛んだ破片が、止まっている車や周辺の建物に被害を及ぼした一方で、多数の木々が嵐により倒された。電線が切断されたことで停電が発生したところもあった。ウスキュダルのビュユクチャムルジャでは高さ約100メートルのラジオ伝達装置の支柱が破壊された。
■事故や死者
イズミルのフォチャでは、この猛烈な嵐の影響で、沈没の危険にさらされた船を守ろうとした漁師のオスマン・カルグ(51)が心臓発作によって倒れ、頭を強打して死亡した。
アクサライでも、2日間にわたる砂嵐は、3月25日の昼以降影響力が増した。アクサライ-アダナ、コンヤ間の道路が通行止めになり、また学校の屋根も吹き飛ばされた。
カラマンでは、嵐により工業団地の2ヵ所の屋根がばらばらになり、コンヤのエレーリ地方では砂嵐の影響で15台の玉突き事故が発生した。アフィヨンカラヒサルのディナル地方でも市場の屋根が吹き飛ばされ、3人が重傷を負った。
■航行中止
アイドゥンのクシャダス地方では、旅行者が乗ってきた「スカイワンダー」という名のクルーザーが、クシャダス港で嵐により錨と共に引きずられ、砂浜に座礁した。船内には1,300人の旅行者と500人の乗組員がいることが明らかになっている。船からの救出作業のため、イズミルとボドルムからタグボートを送るよう要請された。
コジャエリでは、速度計ではおよそ70キロメートルを記録した嵐により、建造中のタンカーの停泊用ロープが切断され、タンカーは引きずられながら座礁した。マリーナでは数箇所の職場が浸水し、エネルギー供給ラインが機能停止に陥った。
エスキヒサル-トプチュラル間のフェリーは長期間航行中止となる一方、ヤロヴァ-イスタンブル間の水上交通にも遅れが生じた。ボズジャアダ(島)-ゲイックリ間の航行も中止となった。
ブルサでは猛烈な南風により、建物の屋根が吹き飛ばされたり、木々が倒されたりした。停電となった地区もあった。
ネヴシェヒル-ニーデ間の道路も、この猛烈な南風と砂嵐により3月25日はしばらくの間閉鎖された。
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( 翻訳者:林田紀子 )
( 記事ID:13449 )