国連事務総長、年内のパレスチナ・イスラエル和平実現の決意を示す
2008年03月27日付 Al-Ahram 紙
■国連が中東における暴力停止に向けたエジプトの努力を支援すると確認
■潘基文事務総長:「年内の和平合意到達という約束を守る」
■ブッシュ大統領、アッバース大統領に訪米を呼びかけ
2008年03月27日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ニューヨーク:ターリク・ファトヒー】
国連は中東、中でもガザ地区における暴力行為の停止と段階的な通行所再開、パレスチナ人とイスラエル人の協調に向けたエジプトの努力を支援することを確認した。
リーン・パスコ国連事務次長(政治担当)は一昨日の中東関連の安保理会合で、エジプトの努力を賞賛すると共に、東エルサレムでイスラエルの入植地建設が続けられていると指摘した。
同じ頃、潘基文国連事務総長はパレスチナ、イスラエル、国際社会に対し、年内の和平合意を達成するためのより一層の努力を呼びかけ、安保理会合での演説では、自身もこの目標実現のために尽力すると約束した。さらに事務総長は「我々は我々自身と関係者に2つの質問を投げかけなければならない。代替案があるのか?そして今我々がこの任務に取り組まないのなら、この先いつ達成できるというのか?」と問いかけた。また事務総長は個人としても和平へ向けた取り組みをする決意を固めており、その和平とはマドリード国際和平会議の原則と土地と平和の交換という理念、国連安保理決議242、338、1397、1515号及びアラブ和平提案に基づく1967年以来の占領終結という、既に成された約束の実現を通じて達成されるべきものであると語った。
一方、パレスチナの情報筋によれば、ジョージ・ブッシュ米大統領がパレスチナのマフムード・アッバース大統領に4月24日の訪米を呼びかけたという。また同筋は「アッバース大統領はワシントンで、パレスチナ・イスラエル間の和平交渉進展を実現する方法について協議する予定だ」と指摘した。
他方、国連パレスチナ監視員のリヤード・マンスール大使は、入植活動や分離壁の建設、パレスチナ人の土地没収によってパレスチナ民衆に対し一連の罪を犯していると、イスラエルを非難した。
一方でイスラエルのエフード・バラク国防相はパレスチナのサラーム・ファイヤード首相に対し、米の資金援助によってヨルダンで訓練を受けた約600人のパレスチナ治安部隊がヨルダン川西岸地区のジェニーン市に展開することを許可すると通達した。
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( 翻訳者:桑山沙央里 )
( 記事ID:13498 )