これはモスクといえる? 4つの方向をキブラ(メッカの方向)と示す
2008年04月11日付 Yeni Safak 紙
ビンギョル県ゲンチ郡に住む80歳のメフメト・ベレシュによって造られ、モスクであるとされる建物には、キブラとしてそれぞれ異なった方向を示す4つのミフラーブがある。
■4つのミフラーブをもつモスクなどありえるのか?
ゲンチ郡のウチギュル村マタラン地区にすむ80歳のメフメト・ベレシュは、2005年に自らの甲斐性で自分の土地に、ある建物を建てさせた。近親者らの反対を押し切り、建物にはキブラとして異なった方向を示す4つのミフラーブをつくったベレシュは、村人が礼拝をするためモスクを造らせたと主張した。
村人は上述のこの場所で、それぞれ好きな方向を向いて礼拝ができるようになると主張するベレシュは、「私もいろいろな方向を向いて礼拝しています。好きな方を向いて礼拝してください」と話している。ベレシュはキブラとして4つの異なった方向にミフラーブがある建物に、イマームが来てくれることを希望しており、「こうすれば、より心穏やかに礼拝を行なうことができる。冬の間この地区には私しかいないので、モスクで礼拝するのも私だけである。夏の時期にはこの地区に7家族がやってくる。だから人口が増えるのです。
ビンギョル県のムフティーであるハサン・チャラルはというと、この話題について必要な調査を始めることを明らかにし、「ムスリムのキブラはたった一つ、それはカーバである。普通のイスラム教徒はこのようなことは行なわない。この者は明らかに普通ではない。イスラムによるとキブラは唯一カーバ神殿に向かうものである。カーバ以外へ向いて礼拝などできない。神殿ではない場所へ向かった礼拝は行なわない」と述べた。問題の建物はモスクと呼ぶには適さないと述べるチャラルは、以下のように話した:
「四方をキブラとし、ミフラーブを置くこと、また四方に向かって礼拝ができると考えるのは正しくはない。この者は普通ではないし、少々病気であるとおもう。こうした状況はイスラムのあり方と相容れない」。
チャラルは、必要な調査をしたのち、建物の3つのミフラーブは取り除かれる可能性があることを示唆した。
■この条件ではモスクとは言えない
ビンギョルのムフティーであるハサン・チャラルは、この建物はこの条件ではモスクと呼ぶことはできないと付け加えた。広さ約200平方メートルに煉瓦も積まれずに作られた屋根つきの建物にはまだミナレットはない。
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( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:13561 )