米国務長官が入植活動の停止を要請、イスラエルは無視
2008年04月01日付 Al-Nahar 紙

■ イスラエルはライス米国務長官の批判を無視し、エルサレムと西岸の入植地を拡大

2008年04月01日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【ラーマッラー:ムハンマド・ハウワーシュ】
【アンマン:ウマル・アッサーフ】

 イスラエル政府高官らは昨日、入植活動に対するコンドリーザ・ライス米国務長官の批判を無視して、西岸地区とエルサレムの入植地に住宅1400戸を建設する新たな計画を発表した。これのため、今年中にパレスチナ・イスラエル間の和平協定が達成される可能性への期待が低まっている。イスラエル・パレスチナ間のシャトル訪問を昨日終えたライス長官は、今年末までに和平協定が達成される可能性について、楽観的な見通しを示している。

 アンマンでのマフムード・アッバース・パレスチナ大統領との会談の後に開かれた共同記者会見でライス国務長官は、「入植活動は和平プロセスにおいて定められた義務に反する」として、イスラエルに入植活動を停止するよう促した。

 またライス長官は、「パレスチナ国家樹立に向けた努力は継続中であり、交渉は何があろうとも影響を受けることはない」と強調した。そして、「パレスチナとイスラエルの政府高官との今日(月曜日)と昨日(日曜日)の会談を通して、彼らが真剣に尽力していると感じた。彼らの前には困難な仕事が待ち受けている。…しかし、真剣な和平プロセスが存在しており、彼らは正しい道を歩んでいると感じた」と述べた。

 そしてライス長官は、アナポリス会議での決定事項とその全ての重要事項が履行されるよう、またパレスチナ人の生活が改善されるよう、引き続き監視を続けていくことを約束し、「(現在行われている努力の目的は)今年中にパレスチナ国家の樹立に向けた合意に到達することだ。そのために私たちは、この方向で徹底的に努力を行っている」と述べた。

 ダマスカス首脳会議に複数のアラブ諸国が不参加であったことと、アメリカの干渉があったのかということについて質問されると、「自ら決定を下すのはアラブ諸国であり、出席か欠席かを決定することができるのはアラブ諸国自身だ」と答えた。

(後略)

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( 翻訳者:久田理恵 )
( 記事ID:13563 )