■　エジプト、アラブ諸国間の緊張緩和はレバノン危機の解決次第と強調

2008年04月03日付アル＝ナハール紙（レバノン）HP1面

【カイロ：ジャマール・ファフミー】

　ダマスカス首脳会議に対してサウジアラビアとともに否定的態度を示したエジプト政府が実際に先週以来、シリアが議長国を務めるアラブ首脳会議の機構を１年間にわたって分裂させ、2～3ヶ国もしくはそれ以上の諸国による協議のための首脳会談を開催してゆく方向で活動中であることが昨日明らかになった。エジプトのホスニー・ムバーラク大統領とアルジェリアのアブドゥルアズィーズ・ブーテフリーカ大統領の会談の後、ムバーラク大統領はヨルダンのアブドゥッラー2世国王およびパレスチナのマフムード・アッバース大統領と３者首脳会談を行った。

　エジプトのアフマド・アブルゲイト外相は、ヨルダンのサラーフ・アル＝バシール外相との会談後の共同記者会見において、「3首脳は、和平プロセス推進の方策に加えて、ダマスカスで開催されたアラブ首脳会議の成果とレバノン問題、レバノンに関するアラブ諸国提案、イラクの状況について協議した」と発表した。

　報道陣からの「会談では、レバノン危機の解決について新たな提案はなされたか」との質問に対してアブルゲイト外相は「アラブ諸国提案が現時点での唯一の提案だ。ダマスカス首脳会議でも再度採決されている」と答え、エジプト、ヨルダン、パレスチナの３首脳に加えてアラブ諸国の首脳が全体としてこの提案を堅持していると強調した。

　また、「レバノン危機とパレスチナ・イスラエル和平交渉の活性化について協議するための縮小首脳会談の構想はあるか」との質問に対しては、「協議のための縮小首脳会談の構想は提起されている。限られた数の国家首脳による開催が必要となれば、エジプトはそれに反対しない」と答えた。またアブルゲイト外相は、「アラブ諸国間の緊張の緩和は、レバノンの状況次第であり、アラブ諸国間の関係があるべき状態に戻るためにはアラブ諸国提案が履行されることが必要だ」と強調した。

（後略）

Tweet

現地の新聞はこちら

　同じジャンルの記事を見る

（ 翻訳者:桑山沙央里 ）
（ 記事ID:13578 )