エルドアン首相の「子どもは3人」発言が、国民議会で議論に
2008年04月16日付 Yeni Safak 紙

トルコ大国民議会において、「子どもは3人」発言に関する議論が生じた。トルコの人口統計学的構造や今後の予測について、予定外ではありながら、イズミル選出の共和人民党所属ジャナン・アルトゥマン議員は、トルコでは毎年140万人の子どもが誕生していると述べた。

アルトゥマン議員は、トルコ統計機構のデータを基になされた、合計特殊出生率が現在の2.1人で変わらないままいくと2057年にトルコの人口が9,650万人になる、という予測を正しいものとした上で、これが3人という状況になれば、2057年にはトルコの人口が1億3,000万人に到達すると述べた。

■更なる貧困、そして失業

アルトゥマン議員は、かつてヒトラーが女性に対し子ども、台所、そして教会の3Kを掲げ、国と世界の両方を大惨事に引きずり込んだと説明し、公正発展党政権も女性を身体的事柄を介して圧迫して、政治を行っているものだと述べた。同議員は、女性を社会から疎外する歩みの、スカーフに続く第2番目が、この多産であることを前置きし、これらが相互に繋がる政策であることを強調した。

アルトゥマン議員は「女性に『少なくとも3人の子どもを産みなさい』と言うことは、女性に対して悪意があるものだ。知識を欠いている。国民を嫌っている。祖国を裏切っているのだ。子どもをもっとたくさん、ということは更なる貧困や失業を及ぼし、また食糧(需要)と集票のためであろう。このところ、スペインでは女性を大臣の職に就かせている一方で、我が国では3人の子どもを産ませるという職務を与えている。恥知らず」と話した。


■アタテュルクの言葉で答弁

共和人民党のアルトゥマン議員の発言に答弁した国務大臣のニメト・チュブクチュ氏は、アルトゥマン氏の「祖国を裏切っている」という表現に対し、1923年3月1日にトルコ大国民議会開会の際のムスタファ・ケマル・アタテュルクの言葉を用いて答弁した。

チュブクチュ氏はアタテュルクが「諸君、人口というのは国民のきわめて重要な責任の一つである」と発言し、そして人口の維持と増加を強調していたと述べた。

同大臣は、現代社会で言われている「養うことができる範囲の子ども」という考えが、背景に矛盾した関係をはらんでいることを明らかにし、「養うことができる範囲の子どもという考えは、裕福ではない家に対して、という点でのみ重要なのである」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:林田紀子 )
( 記事ID:13596 )