イスタンブル映画祭「金のチューリップ」賞は、「卵」が受賞
2008年04月20日付 Radikal 紙
イスタンブル映画祭で国際部門賞である「金のチューリップ賞」をセミヒ・カプランオール監督の「卵」が受賞した。国内部門賞の受賞作は『ターティル・キタブ』が、ラディカル国民賞の受賞者は『ウラク(メッセンジャー)』のチャーン・ウルマック監督だった。
国際イスタンブル映画祭における受賞の興奮は昨日幕を閉じた。セミヒ・カプランオール監督の、アンタリヤ映画祭金のオレンジ賞にも輝いた作品が、国際部門の審査員らから『金のチューリップ賞』を、また、観客らからは『ラディカル国民賞』を受賞した。
アレクサンドル・ソクーロフ監督に名誉賞が与えられた晩に、セミヒ・カプランオール監督の『卵』が国際映画祭の勝者として『金のチューリップ賞』を受賞した。国際映画祭では審査員特別賞にドイツ人のデニス・ガンゼル監督の『危険な遊び(*トルコ語タイトル) / ウェーブ』と題された作品が栄冠に輝いた。
国際映画祭の勝者、セミヒ・カプランオール監督は、国内部門の審査委員長でもあったため、この部門の受賞作を彼自身が発表していた。文化観光省の年間最優秀トルコ映画賞はセイフィ・テオマン監督の『ターティル・キタブ』が受賞した。また、同最優秀トルコ人監督賞は『ノクタ(点)』のデルビシュ・ザイム監督に与えられた。以上の2つの作品はトルコ文化観光省により5万トルコリラ(約410万円)を得た。
また最優秀女優賞には『ギットメック』出演のアイチャ・ダムガジュが受賞し、最優秀男優賞は『アラ』に出演したセルハト・トゥトゥムエルが受賞した。彼らも文化観光省より賞金1万トルコリラを得た。セルハットトゥトゥムエルが最優秀男優賞を受賞した作品『アラ』のウミット・ウナル監督も国内部門で審査員特別賞の栄誉を得た。
ラディカル紙が毎年行なっている、観客投票に基づいて与えられる国民賞の受賞作品は、国際映画審査員の審査と対応しているが、国内映画部門では異なる結果となった。国民賞は、国際部門ではセミヒ・カプランオール監督の『卵』というタイトル作品に、国内部門ではチャーン・ウルマックの『ウラク』が受賞した。
国際映画批評家連盟(FIPRESCI)の受賞作品は以下の通り。
国際最優秀映画はベルギーのニック・バルタザール監督作品『ベン X』、国内最優秀映画はセイフィ・テオマン監督の『ターティル・キタブ』。『ターティル・キタブ』はエフェスピルセン社より3万ドルの賞金を獲得した。「映画における人権」部門では1万ユーロの賞金がついた欧州委員会映画賞(FACE)は中国人リ・ヤン(李揚)監督の『キョル・ダー(*トルコ語タイトル) / ブラインドマウンテン(*盲山)』というタイトル作品に与えられた。架け橋長編映画プロジェクト発展賞は、ベルマ・バシュ監督の『ゼフィル』というプロジェクトに与えられた。
(写真下キャプション) セミヒ・カプランオール監督の「卵」が国際部門の審査員らから「金のチューリップ賞」を、観客からは「ラディカル国民賞」を同時受賞した。
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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:13624 )