イラク戦争5周年:ブッシュ大統領「サッダーム打倒は適切な決定」
2008年03月20日付 Al-Nahar 紙
■ ブッシュ大統領、イラク戦争5周年にあたって回顧:「サッダーム・フセインの打倒は適切な決定だった」
2008年03月20日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
【ワシントン:ヒシャーム・ムルヒム】
ジョージ・ブッシュ米大統領はイラク侵攻5周年にあたって、「イラクでの戦いは崇高で不可欠な正義の戦いだ。そして、勝利に終わるだろう」と述べた。一方、大統領選挙の民主党候補の座を目指すバラク・オバマ上院議員は、「この戦争は、第一次および第二次世界大戦よりも、南北戦争よりも長く、アメリカをより安全でない国と化せしめ、アメリカの世界における立場を弱めた。そして、イラン、ターリバーン、北朝鮮、アル=カーイダの力を増強せしめた」と述べた。他方、大統領選挙の共和党候補であるジョン・マケイン上院議員がこの機会に際して行った発言としては、ヨルダン訪問の際、「イランはアル=カーイダの要員を国内で訓練してイラクへ送り出している。これは周知の事実だ」と主張し、シーア派とスンナ派を混同したくらいであった。これについては友人のジョゼフ・リバーマン上院議員が「イランはアル=カーイダではなく過激派を訓練している」と述べてマケイン候補の間違いを正し、同候補の面目をつぶすことになった。
イラク侵攻5周年記念日を迎えた現在、アメリカ国民は経済危機がいよいよ悪化していることを痛感しており、世界を先導する米国の役割の未来に確信も持てず、疑念が高まっているのが現状である。昨日の出来事の中で逆説的だったのは、戦争反対勢力が首都ワシントンで大規模かつ効果的なデモを組織することが全くできずにいたということである。結局、最大のものでも参加者300人以下という小規模なデモに終わった。
(後略)
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( 翻訳者:桑山沙央里 )
( 記事ID:13669 )