共和人民党、第32回定期党大会で「バイカル党首」を再選
2008年04月27日付 Milliyet 紙
共和人民党第32回定期党大会に唯一の候補として参加したデニズ・バイカル氏は、1021票を獲得し10度目の党首に選出された。バイカル党首は謝辞において「今大会は我々皆に教訓を与えた。政党員としての教訓を、そして政治の教訓を」と述べた。
共和人民党の対立立候補党員ハルク・コチ氏、ウムト・オラン氏、アイハン・ヤルチュンカヤ氏は推薦の必要数を満たすことができなかった。ハルク・コチ氏は168名、実業家のウムト・オラン氏は15名、党中央のメンバーのアイハン・ヤルチュンカヤ氏はわずか1名の推薦のみという結果で、党則が記す253名を超えることはなかった。
アタテュルク・スポーツサロンで開催された大会では1231名の代表者のうち1105名が党首選挙の投票に参加した。バイカル氏は1021表を獲得し、84票が無効票とされた。
投票結果の発表後謝辞を述べるため演壇へと上がったバイカル党首は、「今大会は、共和人民党に対し賢明な知恵をもたらす人、進むべき方向、道を示してくれる人が共和人民党の現実をより正しい形で理解するための一助となると思う」と話した。
共和人民党が大きな党内論争の中で今大会を迎えたと話したバイカル党首は、この論争を大会と共に過去に葬ったと述べた。同党首は、大きな論争が生じないと今大会を嘆いていた者もいたし、「我々皆が行ってきた主張の中で互いに批判し合う際、評価し合う際に、おそらくもう少し敬意を表す理解をもつ必要性を認識した、と感じる」と述べた。同党首は、2時間35分続いたスピーチの中で、以下のようなメッセージを発信した。
■ アマチュア政治
誰も共和人民党をかき回し、奪い去ることはできない。共和人民党がより良い地点に達することが我々皆の思いである。机上での「共和人民党はこのように動けば、票はこれだけ増える。私が1000万票をもたらそう。党則を修正すれば、党の前途は開ける。党首が辞任すれば、票は増える」などという、これらあらゆるアマチュア政治専門家の評価を私は楽しく観察している。一部は、新出の共和人民党の党首、書記長、執行部、組織を好まないにも関わらず、共和人民党のトップに立ちたいと望むだろう。共和人民党が気に入らないのなら、君の唯一無二の人格と政治的蓄積によって表舞台に立ち、政党を結成して票を獲得するがよい。どれ、見てやろう。3年間政党を結成する予定らしいが、その政党はどこにあるのだろうか。
■ 宣言した敵
我々は共和人民党で議論を行い、競争を行う。だが、共和人民党の原理、真髄を忘れることはないだろう。共和人民党の敵であると宣言した者のテレビ番組や新聞において、彼らの裡懐に座るようなことはしない。そして、党執行部の任にある際に皆で肯定したことを、党役員に立候補した際に否定することもない。
■ 「兄」の勧告
私は、支援する仲間を容れる準備ができている。共和人民党に関し脳裏にある反発を脇に寄せれば、皆が抱き合い、手を取り合って共和人民党内で共に精進していくだろう。あなた方の経験を共和人民党に対してではなく、この国家を脅威にさらす公正発展党に対し闘争という形で発揮してほしい。闘争を党内でではなく、国家を負の方向へと引きずり込む体制へと行ってほしい、これが私からの「兄」としての勧告だ。
■ 私は彼らと争うのだろうか
トルコは失われていっている、分岐点にあって。(そうした中)私は仲間と争うだろうか。この状況で仲間の悪事を暴露しようとするだろうか。彼らの矛盾、過ちに触れようとするだろうか。これらは私に相応しいものだろうか。ひどい非難の標的とされて、私は不満を述べなかったではないか。
■ 任務が与えられるのなら
大会は私の世界の一部であり、あなた方は家族である。共和人民党内の重大な責任を負い、重大な任務を遂行してきたと自負している。今大会が「政党はまだ君を必要としている。任務を与えよう」と私に命じるのなら、この必要な任務を遂行することに極めて大きな名誉、誇りを感じることだろう。
■ 神が勧めてくださる限り
我々の誰ひとりとして、共和人民党よりも重要な存在ではなく、共和人民党を支配する権利、力を持ち合わせてはいない。皆が、特に共和人民党を指揮したいと望む者は、共和人民党のこの特性と精神的荘重さに跪き敬意を表さねばならない。あなた方との旅は続いている。神が勧めてくださる限り、そしてあなた方が相応しいとする限り、お役に立てるとする限り、あなた方と仲間でいられることに大きな幸せを感じる。私は共和人民党員であった。立場は後からついてきたもので、実際二度(私の許を)去った。その時も私は共和人民党員であったし、今も同様である。共和人民党の党首でなくなった時も、疑いなく、共和人民党員である。
■ イスラームの最大の美
信仰は自由に行われるだろう。トルコはイスラームが最も美しく息づいている国家であり続ける。我々皆がこの点に誇りを感じるであろうが、政治的には世俗的な共和国であり続けることとなる。我々の子どもたちは、宗教を愛し、ムスタファ・ケマルを愛して成長していくだろう。
■ 黄金の融合
周辺を、イラク、イラン、レバノンを見てみるのだ。51ものイスラーム国家のうちトルコのみにおいて、この黄金の融合が存在するのである。イスラームと世俗主義。世俗主義は、イスラームの側にあってすばらしい。イスラームは世俗主義と共存することで、非常にすばらしい。
■ 奇跡を求めるな
クルド人、チェルケス人、グルジア人と共に、我々は生きている。まさに共生しており、これからも共に生き続ける。誰もが、誰かを排除せず、自らが優れているように見せかけることもない。この純粋なアプローチが、入り込んだ危機から抜け出す鍵である。奇跡を求めてはいけないし、秘密の呪文を追ってはならない。クルド系の全同胞が抱える問題を自らの問題と見なし、同胞を理解するが、分離主義やテロには加担しない。
■ ATV―サバフ紙
(ATVとサバフ紙の売却で入札資金を入手するに際し)公的金融機関により得られる融資の条件は明らかにはされていない。また、クウェート(カタール)との共同を開始し、毎朝クウェートの共同ニュースで何が起こったか知ることになろう。民主主義的経験のこの段階で(こうしたことが)明白に提示されることは、大変教訓となる光景である。これは絶望、無謀さを反映している。私の過去ではなく、私の未来を話すべきだ。人に不正を働いて、後々その報いを受けるなということだ。トルコは極めて重大な民主主義の喪失の中にいるのだ。
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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:13676 )