レーンEU拡大担当、公正発展党を擁護―秘密の計画がないことは誰でも知っている
2008年05月07日付 Zaman 紙
EU委員会拡大問題担当のオッリ・レーンは、昨日アンカラで実現した会談の後、トルコでの政治動向について重要な発言をした。レーンは、政府が秘密裏の計画をしているとの主張に関して、「公正発展党がシャリーア法(の導入)を主張していないことは誰でも知っている」と述べる一方、EUはトルコのどれかの政党を支持するものではなく、欧州の価値、民主主義、法の優越性を支持する姿勢をとっていることを述べた。オッリ・レーンは訴訟に関して懸念を抱いていることを強調し、「疑いなく懸念しています。しかし、私はいかなるときも法の優越性と民主主義の原則に敬意が表されることを支持します」と述べた。CNNトルコに語ったレーンは、「憲法裁判所がもし公正発展党を解党するとの判決を下すならば、政党が解党されることはトルコのEU加盟交渉に悪影響を及ぼすのか」との質問に対し、「今のところあまり多くの推測をすべきではない。仮説に基づいて考えるべきではない。トルコの憲法の条項にも敬意を表する必要がある」と返答した。トルコではリベラルで世俗的な人と保守的なムスリムの間に不和があることを主張したEU委員拡大問題担当のレーンは、「私はリベラルな世俗派をも、一方では市民団体で積極的な役割を果たす人々をも信頼している。民主主義の原則を守り、そして新しい合意の精神を支持することになるのは彼らなのです。EU加盟のように重要なテーマにおいても社会で同意を形成する必要がある」との表現を用いた。
EU拡大問題担当オッリ・レーンは、刑法301条で行われる変更が重要であることを強調した。しかし、その真価は適用時に問われることになるとし、この点で政府に果たす役割があること、表現の自由はみなにとって保証されていることを示す必要があるとのことばを付け加えた。レーンは、公正発展党がEU加盟について真摯であるか否かについての質問には次のような返答をした。「私は自分の見解や判断を記録に基づいて行っている。近年特に死刑廃止のような重要な前進をわれわれは目にした、拷問事件の減少もしかり。女性の権利に関する法にも変更がなされた、文民と軍との関係にも進展を見た」。民主主義の発展については市民団体の活動の重要性を指摘するレーンは、昨年の憲法が示す367の定足数に関して起こった危機がより多くのエネルギー喪失をもたらすきっかけとなったことを述べ、「私の考えでは司法の分野に改革が行われることは、トルコ国民の権利にとって重要である。一方でオンブズマンの改革もまたとても重要なものである。2008年が無駄な年となってはならない。
将来に目をやるとき、改革に焦点をあてることが非常に重要である」と語った。トルコの民主主義が過去にあったように「停止―進行」の形で進んでいかないためにより多くの安定、より多くの政治対話と合意が必要となることを語った。会談を終えたレーンは、アンカラを離れる前に「全国高校ヨーロッパ博識コンテスト」の授賞式典にも参加した。
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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:13754 )