米国務長官、レバノンとの国境画定および大使派遣をシリアに要求
2008年05月03日付 Al-Nahar 紙

■ ライス国務長官、シリアに対しレバノンとの国境画定を行うよう要求

2008年05月03日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【ワシントン:本紙】

 コンドリーザ・ライス米国務長官はロンドンに同行した記者たちとの対談において昨日、レバノンとの国境画定と2国間の外交団設置をシリアに要求した。また、アメリカ合衆国は中東和平プロセスに関して起こっていることが何であれ、レバノンの問題を隅に追いやることはしないと強調した。和平プロセスに関してはライス長官は、パレスチナ・イスラエル間交渉を優先すべきであると繰り返した。また、アメリカ政府はシリア政府を信用していないと述べた。

 トルコがシリア・イスラエル間で行っている調停についてどのように評価するか、将来的には2国間の調停を行う用意はあるのかという問いに対してライス長官は、「我々はトルコを信用しており、イスラエルを信用している。我々がシリアをあまり信用していないことは明らかだろうと思う。しかし我々は長年、いずれの交渉における和平への努力も阻害する意図は持っていないと言ってきた」と答えた。

 しかしライス長官は、「アナポリス会議によって明らかになったのは、パレスチナ・イスラエル間交渉こそ最も機が熟しており、努力が行われている他の事柄についてはともかく、前進させるべき交渉だということである。レバノンについてはシリアとの国境画定と然るべき外交代表の設置、すなわちレバノン駐在シリア大使の派遣が待たれているが、レバノン問題も隅に追いやってはならない。それは、この(和平)プロセスにおいて生じていることとはまた別である。なぜなら、国連安保理決議第1701号は非常に重要だからである」と述べた。

 そして、国連がレバノン領に関するいくつかの問題に対処していることを指摘した後、「最も重要なのは、シリアが国境を画定すべきだということであり、私はこの問題が見失われないよう望む。この事柄については、次のように言っておきたいと思う。アメリカはいかなることが中東地域で生じようとも、この問題を見失わないという姿勢を固守する」と述べた。

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( 翻訳者:梅原春奈 )
( 記事ID:13771 )