■ ファイルーズ:「我らとともにあるは神」
2008年04月26日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
「我らとともにあるは神。諸人よ、それを知り、打ち負かされるがよい/なぜなら神は我らとともにあるのだから/この大地の果てまで、聞くがよい/なぜなら神は我らとともにあるのだから/強者たちよ、打ち破られるがよい/なぜなら神は我らとともにあるのだから/なぜなら汝らはいかに強かろうとも打ち破られるのだから/なぜなら神は我らとともにあるのだから」
ファイルーズの歌声が昨日、ムサイティバ地区の小さな聖イリヤース教会の聖堂に嵐のように吹き荒れた。人々の目に涙があふれ、瞳は彩り豊かに花輪で飾られ大祭壇の門に掲げられたキリストの棺を見上げていた。そこに「神は我らとともにあるから」というコーラスの歌声が重なる。
「神は我らとともにある」...「聖金曜日」にレバノンの復活への信仰と希望を新たにしよう。そして繰り返そう、「キリストは死者たちの間から立ち上がられた」と。
ファイルーズは昨日、祈りのために式典に出席した際、そのように信徒たちに訴えかけた。黒衣に身を包み、北の祭壇の門から姿を見せると、沈黙と従順と光が彼女を包んだ。祈りの椅子に跪き、白い布にくるまれている棺の中のキリストを見つめた。人々は子供も若者も老人も、司祭たちが瞑想と祈りを何度か呼びかけても、祭壇に押し合いへし合いしながらつめかけ、大声で話すのをやめなかったのだが、彼女が現れるとふいに静まり返った。
(後略)
現地の新聞はこちら
( 翻訳者:梶原夏海 )
( 記事ID:13787 )