アメリカ軍:「ヒズブッラーがイラン国内でイラク武装勢力に訓練」
2008年05月06日付 Al-Nahar 紙

■ アメリカ軍:「ヒズブッラーがイランでイラク人を訓練している」

2008年05月06日アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【AFP、ロイター】

 バグダッド駐留アメリカ軍のドナルド・ベーコン報道官が明らかにしたところによると、アメリカ軍が拘留している「複数の」人々が、「レバノンのヒズブッラーはイランの軍事キャンプでイラク人武装勢力を訓練している」と証言しているという。

 ベーコン報道官によると、拘留者の尋問に関する報告書は最近、イラク政府に提出されたとのことである。報道官は、テヘラン近郊の軍事キャンプがイラン革命防衛隊「バースダラーネ」に属する「エルサレム部隊」によって運営されていると述べ、「我々が拘留している者のうち複数が、レバノンのヒズブッラーがテヘラン近郊の(エルサレム部隊の)軍事キャンプでイラク人を訓練していると述べている」と語った。

 アメリカ軍は2007年半ば、「ヒズブッラーはイラク人武装勢力を訓練している」と公に非難している。同じ年の3月にイラク人戦闘員2人が拘束された後のことだった。2人のうち1人は、アリー・ムーサー・ダクドゥークという名前のヒズブッラー戦闘員だとアメリカ軍は発表していた。

 ベーコン報道官は、「それ以降も我々は、イランで訓練を受けたと話す別のイラク人たちを拘束した。彼らは、訓練者の中にはヒズブッラーに所属する多数のレバノン人訓練者がいると証言した」と語った。

 これに先立ってニューヨークタイムズ紙がアメリカ政府高官の談話として伝えたところによると、イランは[イラクの]シーア派強硬派の少人数の集団を自国へ連れて来て、ロケット弾の発射方法、狙撃手としての戦闘技術、装甲貫通弾の製造方法についてイラクで他の者たちに訓練を施す方法を学ばせているという。同紙の報道によればこれらの情報は、イラク代表団が先週、イラクのシーア派民兵組織をイランが支援している証拠を提示するためテヘランを訪問する前に、イラク政府に引き渡された。しかし、イラク代表団がこの情報をイラン側に提示したかどうかは明らかでないという。

 イラク政府のアリー・アル=ダッバーグ報道官は「イランは以前にもイラク情勢に介入しており、イラク国内に特別な集団を入り込ませている。しかしイランはまた、治安維持のために前向きなかたちで貢献していたという証拠もある」と述べ、「我々は、イランの人々が約束を守ることを望んでいる。彼らは[マーリキー]首相との会合やその他のグループのイラン訪問に際して、イランが支援の役割を担うことを明確に約束してきた」と述べた。

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( 翻訳者:松原翔 )
( 記事ID:13788 )