アッバース大統領「ブッシュ大統領の任期内に和平合意が実現されなければ深刻な事態に」
2008年04月27日付 Al-Ahram 紙

■ フサーム・ザキー報道官:「エジプトはパレスチナ人とイスラエル人の間の事態沈静化という目標を実現するために努力する」
■ アッバース大統領、和平合意に至ることなくブッシュ大統領の任期が切れれば深刻な事態になると警告

【ワシントン:ホダー・タウフィーク、カイロ:マフムード・アル=ナウビー、占領下エルサレム:諸通信社】

 外務省のフサーム・ザキー報道官は、事態沈静化の問題についてパレスチナ側の統一した立場が結実する寸前まで来ていると明言し、イスラエル側にその立場を提示し、それに対する返答を期待し待つことがその目的だと指摘した。

 パレスチナ諸勢力がエジプトに集まる明後日に事態が打開される可能性についてザキー報道官は、「今は事態沈静化そのものではなく、沈静化の理念や目的の支えとなる統一したパレスチナ側の立場形成に向けて話し合っている」と昨日の記者会見で語り、エジプトが目指す目標はガザ地区の封鎖解除と、パレスチナ国民の苦労軽減にあると強調した。

 またアフマド・アブルゲイト外相が公表した三つのポイントからなるエジプトの打開案と、その三点が同時に実現される可能性について問われた同報道官は、「外相は時期の問題については言っていない」と述べ、外相が提示したのはエジプトの実現目標であって、その1つは事態の沈静化、すなわちあらゆる軍事行動の禁止と停止であり、次いで通行所の再開とガザ地区の封鎖解除、そしてイスラエル兵士解放の見返りにパレスチナ人捕虜を釈放することだと指摘した。「我々はこれらすべての実現を目指すが、もし全部の実現が容易でも可能でもないのであれば、このうちできる限り多くの目標を実現したい」と強調した。

 一方、カイロ到着を数時間後に控えたパレスチナのマフムード・アッバース大統領は、アメリカ合衆国の訪問を終えワシントンを発った飛行機の中で声明を出し、もしアメリカのジョージ・ブッシュ大統領の任期がパレスチナ・イスラエル間に和平合意に至ることなしに切れてしまった場合、きわめて難しい状態に陥る可能性について警告した。

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( 翻訳者:平寛多朗 )
( 記事ID:13795 )