大統領府にテュルクメン系の中東政策アドバイザー任命される
2008年05月16日付 Zaman 紙

4年半外務大臣を務めたギュル大統領は、大統領府においても外交を重視している。様々なゲストをもてなし、また海外との交流で際立った活動をしているギュル大統領は、大統領府に外交面での新アドバイザーを登用した。

キルクーク生まれのテュルクメン系エルシャト・ヒュルミュズル氏は、「中東政策」においてアブドゥッラー・ギュル大統領のアドバイザーとなる。トルコで詩人としても知られている同氏は、1943年にテュルクメンの母と父の息子としてイラクのキルクークで生まれた。小中学教育をキルクークで受け、1963年にはバグダッド大学法学部を卒業した。イラク・イラン戦争が始まった1981年には、まず、イラク国外に逃亡せざるを得なくなり、トルコ国民となった。トルコを始め、サウジアラビア、UAE、バーレーンに住んだことがある。湾岸諸国で貿易に従事し、ギュル大統領がイスラーム開発銀行で勤務していた頃には、トルコ系の建設会社に勤務していた。ギュル大統領とはここで知り合った。詩人であるヒュルミュズル氏は、思想界においても論文を執筆していた。3ヶ国語(トルコ語版、英語版、アラビア語版)で出版された『イラクのテュルクメン』の他、6冊の翻訳本もある。

すべての役職と貿易の仕事を辞めた

大統領府のドバイザーとして任命されたヒュルミュズル氏は、イラクのテュルクメンによって創設されたキルクーク・ワクフ(基金)の創設者の1人である。昨年もサウジアラビアで、トルコ評議会を設立した。同氏は、大統領府での任務に就く前に、他の役職及び貿易の仕事を辞めた。エルシャト・ヒュルミュルズ氏がキルクーク・ワクフから出版した雑誌「カルダシュルック」でも、同氏の執筆した記事が掲載されている。ヒュルミュズル氏は、アラブ世界で発行されている新聞や雑誌で、中東、イラクそしてキルクークに関する多くの記事も書いている。1980年に離れざるをえなくなったキルクークに、23年ぶりに親戚や友人と犠牲祭を過ごす目的で行くことができた。


■任命を名誉に思う

大統領府のアドバイザーに任命されたことに関してザマン紙に語ったエルシャト・ヒュルミュズル氏は、「任命されたことを名誉に思う」と述べた。同氏は、「大統領閣下が私を呼んで、アドバイザーの任務に就くことを命じてくださった。閣下が私を適任者としたことで生まれ故郷に恩返しできる機会を得たとは、名誉なことだと思っている」と続けた。

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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:13833 )