解党裁判起訴状への添付記事の中に裁判官・検事協会の通知あり
2008年05月24日付 Zaman 紙
公正発展党(AKP)の解党を求める起訴状の添付資料の中に、興味深い文書があることがわかった。憲法裁判所へ送られる17のファイルは、解党の根拠として新聞記事の切り抜きが大きな比重を占めている。ただ、この切抜きのうちの1つは、起訴状への回答を用意するために文書を調査したAKP上層部を驚かせた。記事の裏には裁判官・検事協会(YARSAV)が同僚へ送った通達があったのだ。
切抜きのコピーは通達の紙の裏にとられていた。裁判書類に関係ないこの事態は困惑を招き、紙の節約のためになされたのか、あるいは単に裏に書かれている内容を忘れていたのかはわかっていない。起訴をYARSAVが支持しているのだという主張について、AKPの中で説明を求める声が高まっている。
憲法裁判所へ「回答」を用意する際に、起訴状、告発内容、その根拠として提出された文書を調べていたAKPの上層部は、ある文書に興味を引かれた。それは検事総長の添付ファイルの中にあった文書で、ジュムフリイェト紙が発行した記事の切抜きである。
記事は政治活動の禁止を求められている国民教育大臣ヒュセイン・チェリキに関するもので、教育規律委員会委員長の交替と、教育プログラムが批判されており、(恣意的な)人事が行われていると主張している。この文書の秘密はその裏面にある。
解党の根拠として提出されたジュムフリイェト紙の切り抜きのコピーは新しい紙にとられなかった。切抜きの裏には裁判官・検事協会(YASRAV)が裁判官、検事たちへ送った通達が書かれていたのだ。オメル・ファルクエミナオールが理事を務めるYARSAVは、2006年に創設されたにも関わらず、議論の焦点になっている。当時の法務大臣ジェミル・チチェキは、YARSAVを裁判所の決定により取り消す裁判をアンカラの共和国検事長局に求めた。チチェキ法相はその理由として、「職務にある裁判官と検事たちは組合を作れず、その会員にもなれない」との見解を主張した。
メフメト・アリ・シャーヒン現法務大臣は、過去に行った会見でYARSAVが司法から望むような決定を引き出していると述べた。シャーヒン氏は、この事態を批判する際にこう述べた。「YARSAVという組合があります。そのトップには最高裁判所の検事のひとりがいます。彼らはすぐに行政裁判所に行き、次の日には決定を得ることができます。なぜなら行政裁判所の裁判官や検事たちの大半はこの組合のメンバーだからです。ある組合が起訴した裁判に対し、同じ組合員が審理しています。試験に関わりいかに裁判があったことか。試験を実施したが、結果の実施が停止されています…。」
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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:13906 )