京都(議定書)においてトルコの削減目標はより「ゆるいもの」となるはずであるとされている。しかしながら、2,000億ドル(約21兆円)の投資を必要とする。
トルコが批准へ向けて第一歩を踏み出した京都議定書は、温室効果ガスの(排出)基準として、1990年の(排出量)5パーセント減を目標としているため、特に工場施設が関心を寄せている。トルコは、中国とインドのように京都議定書の付属書bリストに載っていない国のひとつであることを根拠に、2012年まで温室効果ガスの排出削減の義務がないということを主張している。
通産省の反対にも関わらずレジェプ・タイイプ・エルドアン首相が承認するなら、京都議定書を批准する用意のあるトルコは、2012年に効力を発する新しい議定書の削減目標に関して発言権のある立場になることを目標にしている。国連気候変動枠組条約における財政的義務を免除されたトルコは、「発展途上国」との位置づけにより、京都議定書の付属書bリストにも載っていない。こうした理由でトルコの見解として、EU諸国や米国とは異なり「温室効果ガス排出の1990年数値5パーセント削減」という目標は適応されないということが主張されている。
■課題は多い
トルコは、毎年増え続ける工場施設により温室効果ガス排出が3億トンをとうに超えた。環境省の推計によれは、トルコは、産業施設において本格的なフィルター・システムを設置し、メタンガス排出源となっている未整備のごみ廃棄所の廃止といった基本的な投資のために、少なくとも2,000億ドルの支出が見込まれる。EU諸国のように石炭での暖房を全面的にやめ、天然ガスを使用し、石油と石油製品に依存した陸上輸送をできる限り減らし、鉄道利用のシステムへと移行するなら、トルコとしては、長期的に達成すればいいことであるが、義務としての投資となるであろう。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:13960 )