■ 50年代には洗濯物、今では鉄が盗品リスト入り
2008年06月01日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
鉄が高価な貴重品のリスト入りを果たし、泥棒たちに狙われるようになった。泥棒たちも経済状態に伴って盗品リストを更新しているらしい。1950年代には洗濯物と鶏が盗まれるという現象が目に付いたものだが、現在では鉄が盗品リストのトップに立ち、泥棒たちは道路標識から鉄道のレール、電線、室内器具、大カイロ圏の配電函、マンホールの蓋にいたるまで、あらゆる金属製品を盗み始めている。これらは人的・環境的被害をもたらす。マンホールに落っこちて死ぬこともあれば、電気が来なくなることだってあるのだ。
不思議なことに、鉄の窃盗団は盗品の処分に困難を感じていない。買い叩いてやろうと身構えているクズ鉄屋がいるからだ。道路上から盗まれた標識の数はここ3ヶ月間で633に上り、部屋の中の貴重物や器具、配電函が盗まれたという通報なしには一週間と過ぎることがない。配電函の盗難は停電を引き起こす。同じ悲劇は線路でも起きていて、電車の運行に突然の支障をきたす。そのため担当者たちは銅が使われているケーブルを、泥棒たちの気を惹かないような別の素材に取り替える方向に進んでいる。現在では道路・橋梁公団のターリク・アル=アッタール所長の提案に従い、金属以外の代替品を使用する研究が行われている。同様にカイロ県では、下水網の鉄製マンホールをセメント製のものに取り替える試みが行われている。
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( 翻訳者:平寛多朗 )
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