イラク再建会議でクウェートとサウジは債権放棄の要請に消極的反応、イランは再建支援に熱意を示す
2008年05月30日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ クウェートとサウジアラビアの両国はイラク再建会議に高官を送らず、債権放棄への消極的姿勢を示す
■ スウェーデンでマーリキー首相が治安成果を誇る一方、イラクでは警察と覚醒部隊の28人が殺害される

2008年05月30日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【バグダード:本紙】

 昨日のイラクの治安状況は、同日スウェーデンで開催されたイラク再建会議でヌーリー・アル=マーリキー首相が提示しようとした状況とは相反するように見えた。マーリキー首相が治安面での勝利を語る一方で、警察や軍の関係者によれば、昨日木曜日にイラク北部では自爆攻撃により警官2人と警官志願者14人が殺害されたという。これはモースルでアメリカの支援により展開されているイラク治安キャンペーンに対する挑戦だといえる。

 さらに警察によれば、バグダード北部のティクリートでも、アメリカに支援された覚醒評議会所属のパトロール隊が過激派に攻撃された。燃料トラックから飛び出してきた過激派らがパトロール隊に発砲して始まったこの衝突で、武装した過激派が少なくとも12人死亡した。政府軍および政府軍と同盟関係にある民兵組織「覚醒部隊」の犠牲は少なくとも死者28人に上る。

 一方アメリカ軍は、暴力行為の制圧を助けるために昨年イラクへ増派された5つの旅団のうち、第四旅団の兵士4000人 が来月帰国すると発表した。アメリカ軍は以前、第五旅団を7月に撤退させる計画について語っていた。

 マーリキー首相は、彼が言うところの「数々の成功」に光をあて、アメリカの侵攻から5年を経たイラクの政治的・経済的発展を賞賛した国際社会の指導者たちの賛辞に言及した。同じくこのストックホルムでの会議においてマーリキー首相は、イラクに債権をもつ国や機関に対して約600億ドルの負債の帳消しを求めたが、クウェートとサウジアラビアはこの会議に二流の代表団を送るにとどめた。

 イランは昨日、イラクの再建に主要な役割を果たしたいとの熱意を語るとともに、イラクで誤った施策を行っているとしてアメリカとその同盟諸国を批判した。イランのマヌーチェフル・モッタキ外相は会議の場で、イラクを占領した者たちが事態を悪化させたと述べた。

 イラクと国連が議長となりスウェーデンがホスト国を務めるこの会議でムッタキ外相は、占領者たちがイラクで採っている誤った施策が原因で、イラクの現在の治安状況は生活の他の側面にも影を落とすほど危険になっていると述べた。通訳を介して話をしたムッタキ外相は、イランはイラク再建基金に1000万ドルを出資し、またイラクに対して10億ドルを40年払いで貸与する低金利の借款を提供する協定を結んだと語り、「イランはこの種の便宜をイラクに提供した最初の国のひとつであるようだが、このことはイラクとの経済関係を長期的に強化しようとするイランの基本政策を表わしている」と指摘した。

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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:13988 )