イスラエルの慈善団体がイラクの子供たちに医療支援
2008年05月26日付 al-Quds al-Arabi 紙

■イスラエルの慈善団体、イラクの病気の子供たちの同国への輸送を支援

2008年05月26日付クドゥス・アラビー(ロンドン)HP1面

イスラエル子供支援基金はキリスト教団体と共同して、イラク人児童のイスラエルへの輸送に乗り出した。これは2003年のアメリカによるイラク侵攻で医療が後退して以来、同国では十分な治療を受けられなくなった奇形その他の心臓病の治療のためである。アラブ諸国で心臓手術を行うことは多くのイラク人家族にとって負担であり、一回の手術費用は1万5000イギリスポンドを要する。

多くのイラク人家族が「子どもの心臓救済」というイスラエルの組織を通してテルアビブのエディス・ウォルフソン・センターで子供に治療を受けさせることを拒否しており、サンデータイムズ紙はその中の一家族について次のように報じている。この家族は娘の検査のためにアンマンへ来たが、治療がイスラエルで行われることを知らされると、こう言って拒否したという。「全てのイラク人にとってイスラエルは生まれる前から敵であり、彼らにとっても同じことだと私たちは信じている。この状況は一晩で変えられるようなものではない」。この家族は政府が14人の子供の受け入れに同意しているアルジェリアへ娘を移すという。サンデータイムズは「敵国での治療を拒否したことでほっとしている」「アルジェリアで娘の治療が受けられることになったので、恥じ入ることもなくなって堂々としていられる」との母親の言葉を報じた。

また同紙の報道では、あるクルド人家族が早急な外科手術を必要とする息子をヨルダンに運んだが、イスラエルの団体を通した無償の治療を拒否した。しかし中には治療を受け入れた家族も複数あるという。

(後略)

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( 翻訳者:根田文佳 )
( 記事ID:13989 )