バラク国防相、オルメルト首相に辞職または職務一時停止を要求
2008年05月29日付 Al-Nahar 紙

■ オルメルト首相、バラク国防相に反論:「リブニ外相には首相の座を譲らない」

2008年05月29日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【ラーマッラー:ムハンマド・ハウワーシュ、諸通信社】

 イスラエルの労働党党首であるエフード・バラク国防相はオルメルト首相に、「国内行政と日常業務の停止」を求めた。これによってイスラエルの政治情勢とパレスチナ・イスラエル間交渉は、再び混迷に陥りかねない状況になってきた。バラク国防相の発言は、アメリカの実業家モリス・タランスキーが火曜日に「過去10年間にわたってオルメルト首相に現金15万ドルを渡した」と供述したことに関する司法調査が進行中であることを受けてのものである。しかしオルメルト首相は、バラク国防相の要求に応ずることを拒否しており、首相としての職務を続ける意向を強調した。

 バラク国防相はクネセト(イスラエル国会)議事堂における記者会見で、「オルメルト首相がこの要求に応じなかった場合、労働党はクネセト総選挙の早期実施に努める」と述べ、「オルメルト首相にはいくつかの選択肢がある。辞任か、一時的な職務停止か、職務遂行が不可能であることを宣言するかだ」と付け加えた。しかしバラク国防相はこうした措置の実施日程を明確に特定することは拒否し、「私はイスラエルの政治生活の安定に配慮している」「尚早に対策を講じるつもりはない」と述べている。

 また観測筋は、バラク国防相がオルメルト首相に対して辞任または司法調査が終わるまでの一時的停職を要求したことはさほど重要ではないと見ており、2006年夏の第2次レバノン戦争での失敗に関するウィノグラード委員会の調査結果が発表された際とは異なる姿勢をとることによって、「バラク氏は今日、自分の良心を満足させるための行動をとった」との見方を示している。当時、バラク国防相は約束を違えてオルメルト首相との連立を解消しなかったため、非難の矛先がオルメルト首相からバラク首相に移ったからである。

 またアナリストらは「連立与党は揺るぎ始めており、そのため各党の党首は何らかの措置をとり、各党内、連立与党内ないし政界全体における行動の指針を示し、選挙日程を前倒しするか、クネセト議員60人以上から構成される新たな連立を行うかどうかといった問題について立場を表明する必要に迫られている。バラク国防相が昨日行ったのはそれだ」と述べている。バラク国防相は明らかに、自らを首班とする緊急事態内閣の編成に向けて動いており、この内閣には労働党に加えて、ベンヤミン・ネタニヤフ党首のリクード党も参加するものと見られる。選挙日程の前倒しによって真に利益を得るのはネタニヤフ氏である。世論調査によると、党単位ないし候補者別では、リクードとネタニヤフ党首がカディマ党と労働党のライバルたちより優位に立っているからである。ただし、ツィピ・リブニ外相を指導者に立ててのカディマ党・労働党連立だけは例外であり、ネタニヤフ氏その他のライバルよりも優勢である。選挙日程の前倒しという選択肢が採用されなかった場合、この選択肢が採用されることになるかも知れない。

(後略)

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( 翻訳者:桑山沙央里 )
( 記事ID:14022 )